Another story.1(1) ページ36
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〜2人のその後〜
朝の日光がカーテンの隙間から寝室の床を照らす。
目を開けば、白い天井が視界いっぱいに映った。
「ふあぁぁぁ〜……………」
大きな欠伸をしながら腕をぐっと前に伸ばす。
その時、左手が少しだけキラッと輝いた。
「ん、」
天井に手のひらを向けると、薬指で控えめに輝く指輪が目に映る。
「………んふふ、」
この指輪をはめ始めたのはもう１ヶ月ほど前のことだけど、見る度まだまだ新鮮な気持ちになる。
天井に掲げた手を裏っ返したり、また戻したりと、
ヒラヒラとするようにその指輪を眺めていると、
不意にその手を誰かの手が包んだ。
「、？」
掴まれた手から腕を辿るようにその主を見ると、
寝起きで甘々な表情をこちらに向けていた。
「おはよ、ジョングギ。」
JK「ん〜…おはよ、、」
その主とは、私の夫になる予定のチョンジョングク。
彼は世界中で大人気、BTSの黄金マンネで
つい最近デビュー後初の長期休暇に入った。
もともと私と彼は小学校からの知り合いで、
高校に入ってお互い別々の道を歩み
３年前に行われた成人式で感動的再会を果たした。
ｷﾞｭｯ
私の手を掴んだジョングクは、そのまま更に握る力を強め、握った手と一緒に私までをも包み込む。
「お腹空いた？ご飯作ろうか。」
JK「ん、……もうちょっとこのまま、」
「うん。」
長期休暇と言っても、溜まった取材などを片付けているようで、毎日がずっと休みという訳でもないらしい。
そんな中、時間ができたら今日のように
私の家に来ては泊まっていくを繰り返し、
私との時間をたくさん作ってくれている。
何せ、５年間もお互い想い続けながら離れ離れだったため、今この一緒にいる時間がとてつもなく幸せなものだった。
「そういえばジョングガ、メンバーの方たちには言ったの？籍を入れるって。」
JK「うん、Aにプロポーズする前から言ってあった。“この長期休暇中結婚するんで、一旦釜山帰ります”って。」
「それで、、皆さんはなんて？」
JK「応援してくれたよ。もともと成人式の時も俺が好きな子に会いに行きたいって言ったから、ヒョンたちが背中押してくれてAに再会することができたんだ。だからヒョンたちもこうなるって勘づいてたんじゃないかな。」
どこからどこまでも優しいお兄さん方………(泣)
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作者名：夢 | 作成日時：2021年2月23日 22時
