Episode.22 ページ22
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成人式も終盤、舞台上には司会者が立ち何やらマイクを持って叫び始めた。
司会「さてさて、そろそろ終わりの時間が近付いてきております!って言ってもまだ2時間くらい余ってるけど。」
滅茶苦茶な司会原稿なんだろうな。
…そもそも無いか。
司会「ではではここから!未成年の主張ならぬ、新成人の主張コーナー!!!」
すんごいネーミングセンス。
ルール説明がされまずは1人目、男性が舞台上に立つ。
そして女性と、たくさんの人が本音を撒き散らしていく。
女子「ジョングクくーん!!!私はアナタがBTSになる前からずっとずっと恋していましたー!付き合ってくださーい!!」
しかしこんなような主張が多い多い。
JK「ごめんなさーい!!!」
もちろんちゃんと断ります。
中には顔も名前も知らないような子がいたりするから、ちょっと困っちゃうな。
女子「理由は何ですか!やっぱりBTSだからですか!!!」
理由まで言わなきゃいけないの、、?笑
…でもこの際言ってしまえば、もう俺への告白は無くなるのではないか。
よし、ぶっちゃけよう。
JK「もちろんBTSだからっていうのもあるけど、俺にも好きな人いるから!!!」
一瞬静寂に包まれた会場だが、すぐに大きな歓声や悲鳴で埋め尽くされた。
男子「おー!誰だ誰だ!!」
司会「世界的大スターにも想い人がいるとは!!!その相手とはズバリ!?」
JK「いや、言うわけないでしょーが。笑」
それは“告白”と書いて“自滅”と読むのだよ司会者さん。
何とかその場は笑って誤魔化し流れて行った。
JK「はぁ………」
無意識に、チラッと彼女がいる方を見る。
JK「………」
けど、そこには既に彼女の姿はなかった。
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作者名:夢 | 作成日時:2021年2月23日 22時