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Episode.12 ページ12

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ウナとわちゃわちゃ買い物後、帰宅してすぐさまスマホを開いた。


「BTS…ジョングク……」


2つのワードを打ち込み検索する。
すると検索欄の下には様々なエゴサーチが表示された。



“ BTS ジョングク 身長 ”
“ BTS ジョングク 年齢 ”



“ BTS ジョングク 彼女 ”___



「……………」



いやいや、何でタップしようとしてんの。
アイツに彼女がいてもいなくても、私には関係のないことでしょ。なんて自分の人差し指を叱った。

BTSは丁度新曲リリースの頃だったらしく、検索画面の一番上には動画がドンと載っていた。
迷わずそれを選択すれば、画面いっぱいに動画が広がる。



「………うわぁ、」



そこに映っていた彼は、私の知らない人だった。
あんなに無邪気な笑顔を向けていた彼が、大人っぽく、色っぽく画面越しに私を見つめてくるんだ。

そんな姿に惹かれつつも、他の動画で時々あの頃のあどけない笑顔を見せる度、胸の奥底が擽られる。



「………」



久しぶりに見てもこんなにも心を揺さぶられるなんて………まだ未練があるから、?



「はぁ〜〜〜………」



スマホから目を離しうつ伏せになっていた体勢からクッションを抱え仰向けになる。そんな時でも自然と頭に浮かぶのは彼の顔。

………そうか、まだ好きなんだ。
というかずっと好きだったんだろうな、ジョングクのこと。

ますます鼓動が速くなって、顔が熱を帯びる。そして、目頭が熱くなるのも感じた。

あぁ、もっと早く気付いていれば、想いを伝えていれば何か変わったのかな。
今更気付いても、彼はもう手の届かない、私とは別の世界に住んでいる。

どこにも行き場のないこの想いを、どうやって捨てればいいのかな……





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作者名: | 作成日時:2021年2月23日 22時

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