畑 の あの子 と 1週間

1巡目・過去 ページ6

だいちside

高校一年生。
それは誰もが心を踊らせどんな青春をおくろうか、
どんな彼女、彼氏を作ろうかを考えるところだ。

俺は友達と一緒の志望校にして合格。
なんとか滑り込めた。

友)おお！！俺ら一緒のクラスじゃん！！

だ)おお！いいじゃんいいじゃん！！

こんなに優しい友達をもてて俺も幸せ者だな。

その時だった。

…ふと…本当にふと顔を上げた時だった。

俺と同級生の女子のスカーフを付けて桜の木を見上げるあの子を見た。

…美しくて儚い…かわいい人――

そのとき5秒は目が離せなかった。

友)大地！！どうした？！変なもんでも食ったか？！

だ)？！！あぁごめんなんでもないなんでもない！！はやくいこーぜっ！！

そのあと1年生の間はその子、秋風さんのことで頭がいっぱいで赤点とかざらに取ってしまった。

高校二年生。
友達とは別れてしまったがこれは運命なのだろうか。
秋風さんと同じクラスになれた。
最初は席は隣じゃなかったけれどそれでも良かった。

それから秋風さんのことをかなりの頻度で目で追いかけるようになった。
かなりの変態として友達にはからかわれた。

ある日――

先)また忘れたのか？！今月に入って2回目だぞ！！

A)……ごめんなさい…ｯ…だ…だけれどそんな課題覚えてないです…というか聞いてないです…。

…ある法則にきづいた。
秋風さんは1週間の最初の月曜日に必ず大掛かりな忘れ物をする。

今回の課題の提出はこれからの将来に大事なものだ。
秋風さん以外は全員持ってきていた。
どういうことだろうか。

ぁあもう、気になって仕方がない。
勇気をだして秋風さんに話しかけた。

だ)秋風さん、今日の課題なんで忘れたの…？？

A)…何も覚えてないの、本当に、何も…

だ)…そっか……ねぇ、その課題今日中に出せば問題ないから手伝ってあげようか、？

A)へ……？いいの？？

だ)うん！意外とすぐ終わるから、！

この時を境目に一気に秋風…いや、Aと仲良くなった。
お互いに呼び捨てで呼びあえる仲になった。

でも一週間後…

だ)A〜！おはよう！

A)……？？誰…？？

一気によそよそしくなった。
なんで…？？俺ここと嫌いになった…とか…？？
でもその後しつこくからみに行ってまた仲良くなった。

このやり取りは高校三年生になっても続いた。
なんで俺のことを忘れるのか全くわからなかった。

そして卒業と同時に終息不明となった。

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