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☆5 ページ6

『……。』

着いてしまった。

宇髄さんの屋敷に。

宇「そんじゃ入ったら嫁達呼んで…。」

『宇髄さん。やっぱりあたしは…。』

宇「ダメだ。”俺が”言うのもなんだが、”もう”Aに残る傷を作ってほしくない。」

『…でもお嫁さん達に会ってしまう。』

宇「?……!」

最初は首を傾げた宇髄さんだけど分かったように目を見開く。

宇「…大丈夫だから。」

すると宇髄さんはあたしの片手をまるで割れ物を扱うように触れる。

そして優しく握るとゆっくり宇髄さんの屋敷に連れて行かれる。

宇「帰ったぞー。」

どうしてこの人はこんなにも優しいんだろう。

お願いだからこれ以上優しくしないで。

じゃないと頑張って忘れようとしている幸せをまた思い出してしまう。

?「天元様が帰りましたー!」

?「こら須磨!そんな大声出したら近所迷惑だろ!」

?「二人とも落ち着いて。…あら?」

すると奥から三人の声が聞こえて思わず声のする方を見てしまう。

そしてそれと同時に玄関に現れたのは…。

雛「Aちゃんっ!?」

ま「Aっ!?どうしたんだ。」

須「Aちゃーーんっっ!!」

宇髄さんのお嫁さん、須磨さんに雛鶴さん、まきをさんが出てきた。

三人とも、美人で優しくて…。

宇「ちょっと待て、須磨。」

すると、須磨さんがあたしに飛びついてこようとするのを宇髄さんが止める。

宇「Aは深い腹の怪我を負ってる。だから今は抱きしめるの、我慢な。」

須「えぇ!?」

ま「結構深いなら早くしないとっ!」

宇「頼めるか?」

雛「任せてください。」

雛鶴さんは頷いてあたしに近寄る。

雛「Aちゃん、行きましょう。」

『はい…。』

あたしは宇髄さんに握られていた手をゆっくり離して、雛鶴の元に寄ろうとした。

『っ!?』

雛「Aちゃん!?」

どうしよう。

いきなり目の前がぐにゃっとなってよろけちゃった。

きっと隊服にいつの間にか大量の血が染みちゃって、勝手に流れ出てるんだ。

宇「こっち。」

『え。』

いきなりあたしの片手を握られて引っ張られたら何かが肩に当たる。

宇「連れてく。そっちの方が早いだろ。」

そう言いながらあたしを抱き上げようとする宇髄さん。

『……ごめんなさい。』

宇「あ?」

『ちゃんと歩けますから…。』

宇「あ、おい。」

あたしは宇髄さんから離れて雛鶴さんの元に行く。

『行きましょう…。』

雛「え、えぇ。」

あたしは振り返らず、雛鶴さんと屋敷の中に入っていった。

☆6→←☆4



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作品ジャンル:アニメ
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実弥 - 更新ファイト! (2021年1月9日 0時) (レス) id: be651dffc3 (このIDを非表示/違反報告)
さむつむ(プロフ) - コメントと長文失礼します。続きが気になって、一気に読んでしまいました。夢主ちゃんがまたみんなと笑い合える日が来ることを祈りながらこれからも読んでいきたいと思います。更新楽しみにしてます。お疲れの出ませんように… (2020年8月15日 22時) (レス) id: 0a4236f730 (このIDを非表示/違反報告)
甘奈味 ミシェル(プロフ) - 餡蜜ちゃんさん» きっと、その思いだけで嬉しいと思いますよ。 (2020年8月3日 19時) (レス) id: b83386f481 (このIDを非表示/違反報告)
餡蜜ちゃん - 夢主さん、幸せになって欲しいです。 (2020年8月3日 17時) (レス) id: 2f84cbf165 (このIDを非表示/違反報告)
甘奈味 ミシェル(プロフ) - 優しい子が悲しむ姿が見ているだけでとっても悲しくなりますよね…。 (2020年8月1日 22時) (レス) id: b83386f481 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘奈味 ミシェル | 作成日時:2020年7月20日 23時

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