3階 T．O ページ8
オレより5歳年上のAさん
「こっちの方がなんか悪い事してる気ぃする〜」
親指で繋いだ手をなぞれば
「年上をからかわないの‼」
って
いつもそうやねん
たった5歳しか変わらへんのに
俺の事弟くらいにしか見てくれへん
気にしてへんのかもしれんけど俺やって男やで
手繋いでるだけで仕事とか理性とか関係なく
そっちのスイッチ勝手に入んねんからな
「Aさん可愛い」
「私なんかからかって楽しい？」
「からかってなんか無いで
ホンマに可愛いって思ったから言ってんねん」
「酔っ払いの言葉なんて信じません」
「酔ってなかったら信じてくれんの？
ほなあと3時間待ってくれる？」
「予約の時間過ぎちゃうでしょ」
「だって酔ってなかったら信じてくれるんやろ
あと3時間くらいしたら酔い覚めるから」
はぁ〜
俺、今完全に駄々こねてる子供やん
「俺、どうしたらええの？
どうしたらAさんにちゃんと男として見てもらえんの？」
「……大倉くん……」
「…こんなん言うからアカンのか
今の俺お子様みたいやもんな
別にAさんを困らせるつもりで言ったんちゃうねん」
「私も…好きだよ……」
でも……
って続けるAさんの唇をキスで塞いだ
「…んっ…」
Aさんがその続きを忘れてしまえるように
俺の好きがもっと伝わるように何度も甘いキスを繰り返す
唇に舌を這わせば少し開いた隙間から舌を挿入してAさんの舌を捉える
「…やっ」
「余計な事考えんと俺の事だけ考えて…」
Aさんの頬を両手で挟んで俺の方を向かせば
今までに見た事も無いくらい色気を放ってて
Aさんの今までの彼氏はコレを独り占めしてたかと思うと見た事も無い男共に嫉妬さえ覚える
このまま押し倒しても大丈夫かな
イスに座ったまんまのAさんに少し体重をかけてみれば
「チョッ… 待って…」
って案の定断られた
「何で？」
「何でって…ここお店でしょ」
それもそうやわな
ってか当たり前の話やわ
「帰したない
このまんま帰ったらAさん気変わりそうやもん」
「大倉くん」
「…忠 義」
「ムリムリムリムリ」
「無理って言いすぎ(笑)
俺今日から彼氏やろ？」
「そうだけど」
「明日仕事？」
「休みだけど…」
「このまま俺んち一緒に帰ろ」
「…うん」
「寝かせられる自信ないけど
覚悟しといてな♡」
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作者名：ほままる | 作成日時：2016年8月27日 4時
