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これで昔話はおしまい。
もう2年前の話なのに…。
私はまだ廉のことを探している。
見つからない。
そう分かっていても、どうしても廉が私の中にいる。
｢今更…どうにもならないじゃん｣
頭に優しく降る雪の粒を一つ拾う。
雪は虚しく、体温に溶けて消えていった。
そんな雪を見て、また廉を思い出す。
｢もう…居ないんだって｣
いくら自分に言い聞かせても、どうしても消えない廉の存在。
これ以上考えていては風邪を引いてしまうので、雪の中を歩いて帰る。
雪の中をボーっと歩いていると、すぐに家に着いた。
俯いていた顔を上げると、家の前に女の人が立っていることに気が付いた。
?｢貴方が……Aちゃん?｣
綺麗な顔立ちをした女の人。
年齢は、見たところ私のお母さんくらい。
｢はい、そうですけど…?｣
私が頷きながら答えると、女の人は顔を明るくさせた。
?｢良かった!会いたかったのよ…。あ、私は廉の母です｣
え…?
｢廉のお母さん…?｣
どうして…。
私に何の用が…?
廉母｢実はね…廉に言われてたの。死んだ時に…これを渡しておいてって｣
渡されたのは、一枚の封筒。
そこには廉の家から、私の家までの地図が書いてある。
廉母｢ちょうど2年前の冬のことよ｣
白い息を吐き、廉のお母さんは話し始めた。
廉母｢私がリビングでお茶を飲んでたの。そしたら、急にこの封筒を渡してきて…｣
廉母｢"俺が死んだ時に渡しや"って…｣
廉母｢普通そんなこと言われても、困るじゃない?
だから何でって聞いたの。そしたらね…｣
そこまで言って、廉のお母さんは少し切ない顔をした。
廉母｢…"人間なんていつ死ぬか分からないやろ"って。
無理矢理渡してきたのよ｣
廉……。
そんな悲しい行動しないでよ。
また廉から離れられなくなっちゃうよ…。
廉母｢その時は頷いたんだけどね。いざ廉が死ぬと、この手紙の存在を忘れてて｣
そう言って、廉のお母さんは『ごめんね』と言った。
廉母｢これ……お家の中でゆっくり読んであげて｣
私の返事も聞かずに、廉のお母さんは雪の中に消えて行った。
｢今更ッ……｣
私の声は、冷たい風が掻き消していった。
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@mi(プロフ) - 楽しみにしてます！！無理ない範囲で頑張ってくださいね！これからも応援してます！(＞＜*)ノ~~~~~ (2018年12月7日 20時) (
レス) id: dfda0f5cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩藍(プロフ) - @miさん» コメントありがとうございますっ(*´▽`*)泣いて頂けて嬉しいです!今はたくさん掛け持ちしているので、余裕ができたら書かせて頂きます!ご愛読ありがとうございました! (2018年12月7日 20時) (レス) id: 0a70532ba2 (このIDを非表示/違反報告)
@mi(プロフ) - 悲しすぎて涙出てきました...次は廉君の明るい恋を書いてくれたら嬉しいです！！結婚後みたいなのまでいっっぱい書いてほしいです！！ (2018年12月7日 20時) (レス) id: dfda0f5cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩藍(プロフ) - 観覧ありがとうございましたっ(*^-^*) (2018年12月3日 16時) (レス) id: 0a70532ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩藍 | 作成日時：2018年10月21日 21時
