183.電話のタイミング ページ35
Your side
ブルルルルルルブルルルルルル
スマホが震えたことで目が覚めた。
バイブの振動の不快感が、睡眠の世界から現実世界へと引き戻す。
布団に潜り込んだまま、スカートから取り出して画面を見ると、非通知からかかってきていた。
気持ち悪いなと思ったから、少しだけ時間をおいた。スマホ画面の上に表示される時計を見ると、1限目の授業の真っ最中で。生徒がかけることなんてまずありえない。迷惑電話ならきっとすぐに切れる。
それなのに、バイブは止まらない。
何なの、と思い仕方なく出ると、聞こえてきたのは
「あぁ、よかった。ひとみ？」
安堵する紫耀の声。
『非通知で掛けてくるなんて卑怯』
「やって、こうでもせんと出てくれんやろ？」
『それ分かっててなんで掛けてくるの。
今授業中なんだよ？』
私って、いつからこんな風にしか話せなくなったんだろう。廉以外の人が敵に見える様になってから普通の話し方すら忘れたのかもしれない。
誰も信用できないのかもしれない。
「今、保健室におるんやろ？だから出てくれるかなって思ってん」
なぜかイヤな予感がした。
『何でそれ知ってるの』
「さっき、岩橋からライン来てん。ひとみが倒れて……」
やっぱりと思った。
『ホント最低！そうやってグルになって24時間私を監視するつもり？スマホ使って私が今何してるのか全部情報交換し合ってるの？
なんなの。玄樹くんだって廉に何もかも教えて。まさか紫耀もここまでするとは思ってなかったよ。
紫耀も玄樹くんも酷いよ！』
これは実験なのか。
私が状況に応じてどんな行動をとるのかという行動を廉は知りたいのか。
普通に生活することさえ困難になったかのように思える。私の何もかも全て知られるだなんて。常に誰かが私を見張っては情報として交換されて。今自分の行動は誰かには見られていて。
もう何が何だか私には分からない。
ただ１つ、私のことはすべて
廉に知れ渡るということだけ分かっている。
「待って、どういうこと？
俺は永瀬のいいなりになんてなってへん」
『玄樹くんと同じこと言うね。もう分かってるから。廉に教えてもらったよ。
私の行動全部廉に伝えるんでしょ？
廉にも言っておいてよ。廉以外の人は信じてないよって』
「意味分からへんって。何言ってんの」
『それはこっちのセリフだよ。意味分からない』
揃いも揃って私を騙そうとするなんて。
紫耀の言葉を無視して電話を切った。
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ぴらみるふぃー(プロフ) - かりんさん» いつもありがとうございます(´；ω；`)本当に嬉しいです！自信がなくなったときのコメントってすごく力強いんです。かなり物語が急展開しました！そんなふうに言っていただけて本当に光栄です！文章も構成もこれからもっともっとパワーアップしていきたいです(*^^*) (2017年1月11日 23時) (
レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - 更新待っていました。嬉しくて泣けそうですT^T 物語もいよいよのところまできましたね！ぴらみるふぃーさんの文章力と、お話の構成を考える能力、本当に尊敬しています！頑張って下さい〜（＾∇＾） (2017年1月4日 18時) (レス) id: 7ebf97f1ef (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - 曲がり豆さん» コメントありがとうございます(*^^*)そういっていただけてすごく嬉しいです！かなり今ははらはらですよね！みんなどうなっていくの……。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2017年1月4日 8時) (レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - 炎天下さん» コメントありがとうございます！怖いですよね……廉がいつでも怖くてゾッとします……誰か廉を止めて…… (2017年1月4日 0時) (レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - かりんさん» そう言っていただけてすごく嬉しいです！待っていただいて、本当に感謝しかありません！更新率悪くて本当にすみません泣 (2017年1月4日 0時) (レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴらみるふぃー | 作成日時：2016年9月16日 19時
