君に狂わされた恋車 Ren Sho

47.電話 ページ47

Your side

自分の部屋に行くとスマホが鳴っていた。
誰かから電話だ。

画面を見ると廉からのライン電話。

もう家に帰ったのかな？








彼氏からの初めての電話に胸が踊る。

いつもようにスピーカーにして出た。


『もしもし』

廉「やっと出た」

『ごめんごめん、ちょっと部屋にいなかったから』

廉「何してたん？」

『ん、んーとね』

そう言えば、廉はヤキモチやくって紫耀が言ってたからな。
紫耀と居た、なんて言ったら心配しちゃうかもしれない。

『トイレだよ』

廉「そかそか」

『どーしたの？』

廉「声、聞きたかってん」

『…………』



声だけしか廉は聞こえないけれど、
今の私の顔


真っ赤。



廉「照れてるやろ」

『……うん』

廉「素直やん」

ふふって笑う廉。

大人な雰囲気が電話越しに伝わる。



『嬉しい』

廉「なーにーが？」

『ほんとは分かってるくせに』

廉「えー、分からへん 笑」

『いじわる』

廉「分からへんのやもん。教えてや」




『電話してくれたこと』

廉「よく出来ました」

『ほら、分かってたんじゃん！』

廉「ひとみが悪いんやで？」

『何で』








廉「可愛い反応するから」

『…………もうっ

思ってもないこと言わないでよ』


廉「ほんま。

俺な、付き合えてめちゃめちゃ嬉しいねん」



『…………私も


私も付き合えて嬉しいよ』



廉「俺今誰よりも幸せやわ」

『残念、廉は2番目だよ』

廉「なんでやねん 笑」






『1番はね、私だよ』




そう言うと、聞こえなくなった廉の声。









廉「ひとみ」

『ん？』









.






.









廉「好きやよ」





『私も』






甘い甘い会話が私を夢の世界へ連れ込む。







.









.








.








ここから始まるのは地獄なのに。

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