42.変化 ページ42
Your side
ホームルームが終わったと同時に紫耀が私の机に来た。
紫耀「かーえろ♡
2日ぶりやからどっか行く?」
ニコニコな紫耀。
昨日も一昨日も一緒に帰ってないもんね。
『どっか連れてってくれるの?』
紫耀「ひとみが行きたいところ連れてったる♪」
『ほんと?じゃあね……』
廉「ひとみ」
廉の声で私たちの会話は遮られた。
廉「平野、
ひとみにちょっと話あるから
待っててもらってもええ?」
紫耀「ええよ」
こっち、という廉について教室を出る。
.
階段の隅で廉が立ち止まった。
廉「ひとみ、紫耀に
俺たち付き合ったこと言ってないん?」
『うん。帰るときに話そうと思ってたの』
廉「何で学校で言わなかったん?」
『帰るときで良いかなって思って……』
廉「俺は、ひとみと一緒に帰りたいんやけど」
廉の茶色い瞳が真っ直ぐに私を見つめる。
そんな風に言われると、廉を見上げることしか出来なくなる。
廉「ひとみは、俺と帰りたくない?」
『いや、そういう訳じゃなくて……』
だって、紫耀と沢山話せる唯一の時間。
小学生の頃からの習慣。
例え恋愛関係でなくても、特別な存在ということに変わりなくて。
どうして良いか分からず俯いた。
廉「俺、ひとみの彼氏やんな?」
廉の目を見て、頷く。
確かに、彼氏と帰るのが普通なのかな。
.
紫耀「どうしたん?2人して深刻な顔やん」
いきなり現れた紫耀。
紫耀「遅いから来ちゃった」
にこーって笑ってる。
廉「俺らな、付き合ってるんよ」
廉が躊躇うことなく切り出した。
紫耀「そ、そーなん!?
きょ、今日からやんな!?
ひとみ、やったなぁ!」
良かったな、なんて言って私の頭をポンポンする紫耀。
『ありがと紫耀!
おかげで付き合えることになったよ』
顔の横でVサイン。
紫耀「ひとみをよろしくなぁ」
紫耀は自分のことのように喜んでくれる。
ほんと、優しい。
『紫耀に言われなくてもいいもん!』
紫耀「いやいや、お前ほんま危なっかしいから目離せんねんもん」
廉「おん。
今日からひとみは俺がちゃんと守るよ」
また廉の言葉にドキッとした。
廉の視線が上から降ってきて余計に恥ずかしくなった。
廉「せやから、今日から俺ら2人で帰ってええかな?」
紫耀「そ、そうやんな。
じゃあ……」
廉「朝も俺がひとみん家迎えに行くから大丈夫やで。
俺、彼氏やし」
紫耀の笑顔は心なしか悲しそうだった。
1563人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴらみるふぃー(プロフ) - はるちさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです(*^^*)これからも君に狂わされた恋車をよろしくお願いします! (2016年10月24日 0時) (レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
はるち - めっちゃ面白かったです♪これからも頑張れんれんo(^o^)o (2016年10月23日 23時) (レス) id: fb4b4f2984 (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - 絢さん» 本当にごめんなさい(;_;)コメントを見落としていたことに今更気づきました(;_;)こんなにも遅れてしまいすみません(;_;)コメントありがとうございます!これからも楽しんでもらえると嬉しいです(;_;) (2016年5月20日 15時) (レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - 真衣さん» コメントありがとうございます!ここからは私としてもすごく気に入っている展開です(*^^*)これからもよろしくお願いします! (2016年5月1日 8時) (レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
真衣(プロフ) - すごく面白い展開になってきましたね!更新楽しみにしています!頑張ってください! (2016年4月30日 19時) (レス) id: 06f074385c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴらみるふぃー | 作成日時:2016年4月11日 2時