君に狂わされた恋車 Ren Sho

40.アドバイス ページ40

Your side

昼休みになり、みんなが動き出す。

いつも弁当を一緒に食べているハルは、まだ熱が下がらないらしく、今日も学校を休んでいる。

あの日からずっと私は1人屋上ランチ。



私は約束通り、廉と紫耀に手作りのお弁当を作ってきた。

昨日紫耀に、“手作り弁当はポイント稼げるチャンスやで”って言われて
いつもより早く起きて作った。

紫耀にアドバイスをもらって料理の品を考えた。

お弁当箱の1段目には
のりで顔を作ったふりかけおにぎりが３つ。

2段目には
ハートの形にした卵焼き、アスパラベーコン、タコさんウインナー、きんぴらごぼう、プチトマト、ブロッコリー。

小さい容器に
イチゴとバナナの串刺しを入れた。

紫耀が食べたい料理を言われただけのような気もするけど、そこは気にしないでおく。

我ながら上出来だった。
いつものお弁当とは全然違うクオリティ。



紫耀に朝、家の前で渡したら
いつも通り喜んでくれた。


あとはこれを隣の席の廉に渡すだけ。
なんだか、緊張してしまう。

『れ、廉、

この間、約束してたお弁当』

スクバの中から廉のお弁当箱を取り出す。

廉「忘れられてたかと思ってた！

め、めっちゃ嬉しい！」

目を輝かせながら私から弁当を受け取る。

『忘れるわけないよ 笑』


そう言って
私は自分の弁当を持って屋上に行こうとする。

廉「待って、ひとみ！今日も屋上行くん？」

『そうだよ』

廉「1人？」

『うん』

廉「俺も一緒にええ？」

思わぬ言葉にびっくりする。
また、廉と食べれるんだ。

『も、もちろん！』

廉「決まりやな！行こか」


廉について教室を出るとき、紫耀にアイコンタクトした。
“渡せたよ”って。

紫耀は微笑んでくれた。






.





屋上の扉を開けると今日も先客はいなかった。

廉「今日も2人だけやな♪」

あの日座ったベンチにまた並んで座る。



廉「ばり可愛え！』

お弁当箱を開けると、廉はキラキラスマイルになった。

廉「俺、こんなお弁当初めてや！」

『本当！？
喜んでもらえて嬉しい』

廉「食べるのもったいないわ
このまま家に飾ろっかな」

『何言ってんの 笑

また今度作ってくるよ』

廉「まじぽん！？
俺、こんな弁当食べれるとかめっちゃ幸せや！」

はしゃぐ廉が可愛すぎて可愛いすぎて。

廉「こんな可愛い卵焼き初めて見たし！

ん、うまっ♡」

『卵焼きはね、一番自信あるの！』






作った料理を美味しそうに食べてくれてることが嬉しくて。
恋してるなって実感する。

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