37.待っていたのは ページ37
Your side
あれからすぐに廉は家へ送ってくれた。
帰り道でも私は照れて
いつものようには喋れなかった。
廉が何をしたいのかも分からなかった。
私はこんなにもドキドキしてるのに
廉は照れてる感じさえなかった。
私ばかりこんな風になる。廉はズルい。
廉といると、自分が分からなくなる。
私の調子をいつも狂わせる。
廉は
角を曲がるまで何度も私の方を向くから
それまで私は手を振った。
見えなくなってから家の中へ入る。
.
靴を脱ごうとした時
家族のじゃない靴を発見した。
『紫耀じゃん』
紫耀の靴はすぐに分かる。
そもそも、私の家に勝手に入るのは紫耀しかいない。
階段を上がって自分の部屋に入ると
やっぱり紫耀の姿。
私のベッドで寝転がっている。
『ただいま』
紫耀「おかえり」
『寝てた？』
紫耀「寝よう思ったけど、寝られへんかったぁ」
ぷくっと頬を膨らませる紫耀。
紫耀の頬を人差し指でツンツンってする。
でも、その手はスッと簡単に払い除けられた。
少し驚いた。
笑っさえもらえず、私は拒否された。
いつもなら笑って「やめてや」なんて言いつつ許してくれていたのに。
ちょっと不機嫌にも見える紫耀の顔。
『どうしたの？』
紫耀「分からへん？」
分からへん？なんて聞かれても。
分からないよ。
『課題やってきたのに居残りさせられたから？』
紫耀「それもあるけど……
ひとみと帰られへんかったんが一番嫌やった」
ちょ、直球すぎない？
また照れちゃうじゃん。
『……私だって、紫耀と帰れなかったの寂しかったよ』
.
紫耀「嘘つき」
『……へ？
何で？』
紫耀「永瀬廉と付き合ったんやろ？」
…………何で？
どうしてそうなるの？
『付き合ってないよ』
紫耀「そんな隠さんくったってええやん。
キスしとったとこ見たで？」
『あれは、違っ「何照れてんねん」
紫耀が私の言葉を遮る。
紫耀「顔真っ赤やで？」
咄嗟に頬を両手で包む。
紫耀「やっぱり付き合ったんや？」
『だから、違うって』
紫耀「じゃあ何？
__________ひとみは付き合ってもない奴と平気でキスするような女なん？」
紫耀は私の顎を持って、顔を近づけてきた。
紫耀の目はいつになく真剣で。怒っているようにも見えて。目線を逸らすのを許してはくれない。
こんな紫耀を初めて見た。
私は紫耀の感情を間近で
冷静に捉える。
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ぴらみるふぃー(プロフ) - はるちさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです(*^^*)これからも君に狂わされた恋車をよろしくお願いします！ (2016年10月24日 0時) (
レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
はるち - めっちゃ面白かったです♪これからも頑張れんれんo(^o^)o (2016年10月23日 23時) (レス) id: fb4b4f2984 (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - 絢さん» 本当にごめんなさい（；＿；）コメントを見落としていたことに今更気づきました（；＿；）こんなにも遅れてしまいすみません（；＿；）コメントありがとうございます！これからも楽しんでもらえると嬉しいです（；＿；） (2016年5月20日 15時) (レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - 真衣さん» コメントありがとうございます！ここからは私としてもすごく気に入っている展開です(*^^*)これからもよろしくお願いします！ (2016年5月1日 8時) (レス) id: 35f37a8100 (このIDを非表示/違反報告)
真衣(プロフ) - すごく面白い展開になってきましたね！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2016年4月30日 19時) (レス) id: 06f074385c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴらみるふぃー | 作成日時：2016年4月11日 2時
