150話 ページ11
*
sideA
待てよ
『生きられない？』
ヴィ「ボス…何言って…」
シ「そうだよ、ボスは大丈夫なんじゃ…
ボスはGFで特上で標本で…ボスだけは…実験体じゃなかったから…」
ノ「あれは嘘だよ。確かにあの施設で僕だけが隔離管理されていたけれど、僕も同じ…あの投薬実験を受けていた…発作も既にレベル4まで進行している…」
ヴィ「そんな…！ボス、なぜそんな嘘を…」
ノ「頼れる長であろうと思った。気兼ねも気遣いもさせたくなかった。ごめん、皆本当にごめんなさい」
レ「これで全部吐いたか？」
ノ「うん…」
レ「で？改めてお前が心からしたいことは？」
ノ「うん…王、貴族を殺したことに悔いは無い。でもこれ以上殺さずに済むのならもう誰も殺したくない。絶滅は辞めたい。城下に撒いた毒…既にやった事の始末をつけたい。
そしてΛの皆の命を諦めたくない。…可能性は限りなく低くても、もう一度、いや残された時間何度でも、自分の命を含めて」
『わかった。助けてあげるよ、全員ね』
レ「全くお前程信頼出来る言葉はねぇな」
エ「全部一緒に何とかしよう…！私達なら！」
ヴィ「ふざけるな…」
『！』
ヴィ「今更なんなのだ…！私達は命などもはやどうでもいい！鬼の絶滅こそが全ての救済だ！そして新たな世界をつくるのだ！
後には退かぬと言ったじゃないかボス…！！
なのに今更…しかも降りるだけでなく我々を阻むのか…！そんな…
私はやめんぞ絶対に！！あんたがやめても阻んでも私は…」
シ「もういいだろヴィンセント
もう十分だよ。
…薄々気づいてたよ、ボスの苦しみも本当の気持ちも。でもボスはすげぇからってできるからって、ボスの能力に、優しさに甘えて全部背負わせた。ボスを復讐の道具に利用しちまっていたんだ。
ボスも一人の人間なのにな」
バ「…うん。ボスはボスの、好きにしな。絶滅辞めるなら、やめよっか」
シ「ここまでやってくれりゃ十分だろ。そりゃ鬼は憎いしムカつくし許せねぇし、復讐はしてぇけどよ。それより俺はボスが大事だ。
俺はあんたについてくよ、ボス」
『さあ、まずはΛの発作の事だ。Λで出されていた特定の試験薬による致死性の薬害と発作、起きていない奴がいるね』
レ「アダムか…！」
『アダムは約2年、一度も発作や薬害が起きていない。何の処置もなしに』
ノ「もし本当に…彼だけがあの投薬を受けてなお何も起きてないのだとしたら…」
『既にアンナに伝えてる。あるよ、突破口』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 241人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
共感性羞恥(プロフ) - レイ落ちの沼にハマった者さん» この作品に足を止めて頂きありがとうございます。いかに設定を詰め込むかに命をかけていたので、このようにご好評いただけること、大変嬉しく思います。 (4月19日 9時) (
レス) id: 4b1c35e127 (このIDを非表示/違反報告)
レイ落ちの沼にハマった者 - バイオレットフィズ、個人的には約ネバ原作より好きです。バイオレットフィズのカクテル言葉が『私を覚えていて』というのと目の色の変化がレイへの感情の変化を表しているのが好きです。というか最後のレイと主人公の告白&絡み最高に好きです。ありがとうございました (4月13日 9時) (レス) @page50 id: c0fda8e93e (このIDを非表示/違反報告)
共感性羞恥(プロフ) - 大阪谷さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。貴重なお時間をこの作品に割いてくださったことに感謝の舞です。 (3月17日 10時) (レス) id: 8adc0e19cf (このIDを非表示/違反報告)
大阪谷 - 面白すぎてイッキ読みしちゃいました！完結おめでとうございます💐 (3月16日 16時) (レス) @page50 id: 382b1b8271 (このIDを非表示/違反報告)
共感性羞恥(プロフ) - 青現さん» ありがとうございます。初めましての作品ということもあり拙い文章にはなってしまいましたが、何とか完結に至る事が出来ました。貴方様に出会えたこと、大変嬉しく思います。ここまで応援してくださり本当にありがとうございました。 (3月16日 9時) (レス) id: 8adc0e19cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：共感性羞恥 | 作成日時：2024年1月28日 14時
