バイオレットフィズ (ページ10)

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9話ページ10

*
sideエマ

ここ数日調べて分かったことがある

継ぎ目のない塀

体のどこかに埋められた発信機の存在

鬼の狙いは私たちの脳であること

「ねぇノーマン、レイには話しても大丈夫なんじゃないかな…」

ノ「それは僕も考えてた」

きっと戦力になってくれる

そう言ったノーマンの顔はなんだか曇っていた

ノ「レイには僕から話すよ、エマは一度戻って…」

レ「なんで？今話せよ」

！！！！？？？

「「レイ!?」」

レ「悪ィツケてきた

こいつとな」

『…』

「A…？」

レイの小脇に抱えられていたのは不機嫌オーラをこれでもかと醸し出しているAだった

「表情筋が動いてなくてもわかる、レイ無理やり連れてきたね…」

レ「暇そうだった」

『…暇じゃない』

レイのそばをするりと抜けて帰っていくA

いずれ真実を話さなければいけないけど、計画もまだまだの中ハウスの実態を明かされても余計に混乱するだけだろう

ともかく、今はレイに話をつけなきゃ

ノ「僕ら全員ここから逃げなくちゃならないんだ」