43話 ページ44
*
sideA
深呼吸をする
柄にもなく心臓がうるさい
ト「おいおい緊張してんのか？」
『それはトーマもでしょ』
ト「ばっ！してねーよ！」
ナ「しーっ！」
深夜0時を回り、今エマとレイは話し込んでいる所だ
ラ「準備出来たしそろそろエマんとこ行こーぜ」
『だね、多分レイもうオイルぶちまけてるだろう』
ト「ひひっあのレイを出し抜けるなんて想像しただけで楽しいぜ」
『それは今に現実となるよ』
食堂の扉をノックする
オイルの匂いが鼻を掠めた
ラ「うげ…変なにおいだな」
程なくしてエマが顔を見せた
ト「エマ、頼まれてたヤツ持ってきた」
ラ「後みんなもう準備できてるぜ」
『レイ、取り敢えず着替えて』
開いた口が塞がらない様子のレイ
だいぶ絵面は面白いよ
エ「説明は後、全てはノーマンの計画通り
逃げるよ、レイ」
エ「着替えた？じゃあ次そこ座って」
トーマ達と持ってきたものをばら撒く
これは臭いのカモフラージュのつもりだ
スパァンと軽快な音が鳴りラニオンがビビる
ラ「…笑っただろ今」
『いーえ？』
エ「まだ死ぬつもりかこのわからず屋！つべこべ言わずに逃げるの！！」
ト「エ、エマーこっちできたー」
ナイスだトーマ
レ「これは？」
ラ「レイの代わり」
『人が焼ける臭いを作る』
ト「言い方！」
レ「その髪…」
エ「アンナがくれた。あとは発信器、取り出すからAに耳出して」
レ「A？」
『メスちょうだい』
まだ何か言いたげなレイを無理やり座らせる
大丈夫、自分にもメスが耐えられる弟妹にもやった事だ、もう慣れた
スムーズに処置まで済ませる
『できた。さて、僕達は一足先に外に出ておこうか』
ト「部屋はドンとギルダがいるしな！」
ラ「後は火ぃつけるだけだぜ、エマ」
エ「ありがとう3人とも。それじゃ、レイを連れて先に皆のところに行ってて」
ト「おう！ほら行くぞレイ！」
ラ「いつまでそんなシケたツラしてんだよ！」
レ「え、あぁ…」
何がなんだか分かっていないような顔をしたレイの手を取る
『ここまでして1人死なれちゃ困るからね』
さあ、始めようノーマン
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：共感性羞恥 | 作成日時：2023年7月29日 23時
