バイオレットフィズ (ページ38)

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37話ページ38

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sideA

エマがノーマンに抱きつく

手に握られているのは発信器を無効化させる装置

まずい、逃がす気だ

『エマ』

と声を掛ける間もなくノーマンがエマの足をかばい一緒に倒れる

ノ「馬鹿！！無鉄砲にも程があるぞ！エマ！！」

エ「うるさい！いやだ！行かせない！！」

なんて無茶な…！

ノ「どうしてわかってくれないんだ…僕はそんな事これっぽっちも望んでないのに…
ただ笑って見送ってほしい、僕の決意を汲んで…」

エ「いや。死にに行く(その)決意だけは尊重できない。

本当は嫌なら尚更だ！！」

…それは僕もレイも、他のみんなも一緒だよ

死にに行く決意なんて、そんな決意しないでよ

死神が近づく

マ「時間よノーマン」

ノ「うん」

エマの顔がみるみる青くなっていく

マ「次騒ぎ立てたら殺すわよ」

小声でそう警告するイザベラ

そのやりとりを知らぬフリしてノーマンの見送りに玄関へ向かった弟妹達の後をついて行く

「A」

声がした方へ振り返る

『ナット、どうしたの』

ナ「さっきアンナと話したんだ。これからエマとレイは思うように動けないんじゃないかって。だから今からは僕達が率先して計画を進めないか？」

『それは僕も思ってた。次の出荷は1月のレイ。それまでに弟妹たちの引き入れと物資の準備、逃走の訓練は目を付けられてない僕らがやろう。』

ナ「一応、エマにも話を聞いておこう」

『だね。明日作戦会議をしようか』

ナ「決まりだな」

そう言ってさりげなく弟妹達の所へ戻っていくナット

ちょっと前までヘタレだったのに頼もしくなったもんだ