バイオレットフィズ (ページ37)

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36話ページ37

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sideA

『内緒』

レ「…は！？」

エ「内緒なの！？」

『うん、ノーマンのために』

ノ「僕のために？」

『そう、知られたら恥ずかしいと思って』

唖然とした顔をする3人

レ「え、…教えろよそういうのは」

エ「知りたい知りたい！！」

ノ「や、やめよう！うん！」

一気に和やかな雰囲気になる

どうやら上手くごまかせたみたい

『…そろそろ僕帰ってもいい？ママにバレたくない』

ノ「確かにもう夜も遅い、それがいい」

安心した顔をするノーマンと悔しそうなエマとレイを横目に一足先に部屋を出る

様子を見るに悟られている感じもなかった

これで明日、どうなるかだ

僕の選択は"何もしない"

お願い、上手くいって…

いつも通りの朝だった

ご飯を食べてテストを受けて

全ていつも通り

レ「大丈夫、うまくいく」

エ「…うん」

そして、ノーマンが消えた

カランカラン

夕方、自由時間の終わりを告げるベルが鳴る

ラ「あれ？」

ト「どした？」

マ「…いない、ノーマンがいない」

イザベラがコンパクトを見てそう呟く

わかってるくせに

一方のエマ達の顔には緊張が走っている

マ「みんなお家に入っていなさい」

そう子供たちに促す

そして

「あっ！」

「あー！

ノーマン！！」

…やはり帰ってきた

エ「なんで……？」

困惑するエマ、頭を抱えるレイ

ほんとにこれで良かったんだろうか

僕の下した判断は、正しかったのだろうか…

ノ「じゃあねみんな、元気でね」

フ「ノーマンも！」

シ「元気でね」

マ「エマ、レイは？」

エ「医務室…見送りなんてしたくないって…」

レイの事だから相当こたえただろう

ここで下手に動けば計画が上にバレてノーマンは犬死

何も出来ない

ただ、見送ることしか

エマとイザベラが話をしている間にノーマンの所へ行く

『ノーマン』

ノ「A、ごめん、元気でね」

『…［外］で会おう』

ノ「…え？」

『それじゃ』

小声でそれだけ告げて僕がノーマンから離れた瞬間何かが後ろを横切った

エ「ノーマン！！！」