32話 ページ33
*
sideノーマン
僕と目が合った途端驚いて固まったA
「A…？」
『…あ、ごめん。なんでもない』
「……それ、なんでもなくないよね？」
前にも聞いた、Aの「なんでもない」
僕は最近これは絶対何かあるものだと確信していた
「僕とエマの所へ戻ろう。君の、Aの話が聞きたい」
エマに聞かれたくなかったら僕だけにでもいいけど、とつけ加える
『や、喋るよ。…全部』
でも後でね、と言ったAの紫色の瞳はひどく透き通っていた
やっぱり君の目が、1番綺麗だ
「…それじゃあ行くね」
ガチャリと扉を開ける
「エマ」
レ「話がある…」
エマと一緒にいたのはレイ
話の内容は大方僕のことで
レ「ノーマン、明日の昼お前一人で逃げろ」
やっぱりか…
「ごめん…できな「「却下」」…｣
レ「まあ聞けよ。正確には明日昼1人で逃げたフリをしろ。」
「え？」
エ「そして私達の決行日に一緒に逃げる！」
レ「それまでお前はいない人間になっているわけだから下見もし放題。出た後でお互い合流どうするかの問題もない」
だがそれは僕を生かす為だけの作戦に過ぎない
「たとえ嘘でも僕が逃げたら警備が厳しく…」
レ「問題ない。この農園の飼育方針からして大した警備強化はされない」
「飼育方針？」
レ「�，里咾里啖鯀瓦飽蕕討�
��秘密は厳守する
�，惑召糧�達に最適だから。発達した脳の育成には勉強の他に運動も愛情も不可欠。のびのび育った感情豊かで健康な子供であることが最低条件。
�△眛瑛諭６寡櫃濃拉曚靴討�GF好みの脳にはならないからわざわざ姿隠して大人使っておままごとを演じさせているんだ。」
つまりより強い規則で屋内に縛ることや施設を不穏に見せるような逃亡対策をとることはできないという事か
レ「警備変えるとすりゃせいぜい見回りや飼育者の増員。その程度どうにでもする！」
「それでも、わずかでも塀をロープで登れない高さにされたらどうやってそれを越えてでるつもり？」
レ「お前が隠れて梯子でも作っときゃいいだろ！
とにかく！お前が死ぬこたないんだよ！！
出荷されるしかねぇなんてまやかしだ！」
…
レ「食料は手配する、潜伏は絶対に隠し通す！ママを出し抜く奥の手も俺はまだ持ってる！！
だから生きろ！逃げたフリしてこの方法で！」
レイ、君の気持ちはありがたい。でも
「だめだよ」
それだけは
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作者名：共感性羞恥 | 作成日時：2023年7月29日 23時
