29話 ページ30
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sideノーマン
レ「は！？発信器を壊せることがシスターに掴まれた！？」
「利益もあったがしくじった、決行日を早めたい。発信器はいつ壊せる？」
はあ…とため息をつくレイが取り出したのはインスタントカメラだった
レ「お前らを売った報酬だ。そいつを待ってた。」
エ「？」
レ「それで最後のパーツが揃ったんだよ、もういつでも発信器を壊せる。
下見次第で決行日をはやめよう。｣
「証拠だけは絶対に掴まれてはいけない」
エ「掴まれる前に早いとこ下見して逃げよう」
レ「ああ、でもママへの対処は変わらんぞ」
エ「分かってる」
レ「シスターはシスターで手を打とう」
計画は順調、下見が出来次第で脱獄が決まる
…でも、その前に、彼を2人に紹介しよう
そうだな、下見が終わったらだ
エマと森へ走る
落ち着け、大丈夫
ママはレイが制御してくれているしいざとなればドンとギルダもいる
この下見、なんとしてでも成功させる…！
柵が見えてくる
と同時に
鋭い緊張が走る
「エマ」
エ「うん」
僕の合図で草の中へロープを投げ隠す
誰か、いる
音のする先にいたのは
ママ…？
どういうことだ！？
レイは？ドンは？ギルダは？なぜママがここに
考えろ、一体何が起こっている！？
マ「10年」
エ「えっ」
マ「10年一緒に暮らしたけれど、お芝居抜きでお話するのはこれが初めてね。
初めましてエマ、初めましてノーマン」
………
マ「ほらあなたたちも楽にして。大丈夫よ、周りには誰もいない。何も知らないいい子のフリなんてしなくていいの。
今ここでは、ただの飼育監と食用児。
でも誤解しないでね？私はあなたたちを愛している。大好きなの、本当に…。だからこそ諦めてほしくてここへ来たのよ」
「…何を？」
マ「抗うことを。
大好きだから苦しんでほしくない、私はあなた達を苦しませたくないの。」
幸福な一生じゃない？と語りだすママ
違う、こんなの幸せなんかじゃない…！
マ「決められた時間、最期まであなたたち5人にも幸せでいてほしいの」
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作者名：共感性羞恥 | 作成日時：2023年7月29日 23時
