22話 ページ23
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sideA
ドンとギルダの引き入れ、内通者の存在の認知…
脱獄までの道を着実に辿っている
それにしても10日後の決行はあまりにもはやすぎる
本当にそこまでに準備が整うのか？
敵の裏をかくとはいえなかなか無謀なことをする…
…待てよ、それなら9歳組の引き入れもすぐかもしれない
それならトーマとラニオンにも声をかけておこう
あいつら、意外と頭をよく使うし飲み込みが早い
やるなら早い方がいい、ドンとギルダの引き入れは今日の夜、アンナ、ナット、トーマ、ラニオンを連れて…
いや待て、エマ達は真実を話すだろうか？
「死んだ」なんて言わない可能性がある
それに万が一嘘をついたら、あとが大変だ
…やめよう、
きっとうまく行かないから
『わからない、ねぇ…』
僕の判断に誤りはなく、案の定、彼らは嘘をついた
たしかに嘘をつかざるを得ない状況だったと思うけどいつかバレるよ、絶対に
さて、これからは内通者のあぶり出し
ノーマンの策としては嘘のロープの場所を教える、というもの
ロープ？そういえば図書館であった日、ロープの隠し場所を探していた
でもドンにはノーマンのベッドの裏、ギルダには2回トイレの天井裏…
考えろ、記憶を辿れ
《彼はロープの隠し場所を探してこちらにやってきた》
…それじゃない
《なら、ロープを隠すこと以外に何か意図があるということ…？》
そうか
ロープを隠す以外の目的が、彼にはあって
それが内通者のあぶり出し、しかも
2人じゃない
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作者名：共感性羞恥 | 作成日時：2023年7月29日 23時
