バイオレットフィズ (ページ21)

今日:32 hit、昨日:51 hit、合計:66,052 hit

20話ページ21

*

sideレイ

こっちに来たということは、残りは俺とノーマンか

クソ、速えなこいつ

ノーマンに合図し二手にわかれる

わかれるタイミングが遅いか？いいやこれがベストだ

思惑通りノーマンの方へ直進するシスター

バーカ、お前じゃあいつは捕まえらんねぇよ

焦るシスター、それを見下ろすノーマン

時計は丁度20分を経過していた

わかりきった光景にざまぁみやがれと心の中で笑う

背後から近づきシスターの肩を叩く

「20分経過」

「「『俺/僕達の勝ちだねシスター』」」

！！！？？

俺たち以外の声がして後ろを振り向く

そこには木の上に座ってこちらを見るAがいた

『びっくりした…？』

平然とするA

豆鉄砲を食らったような顔をするシスター

しかしそれは俺やノーマンも同じだろう

ク「あなた…私の前に一度も…」

『…隠密行動も鬼ごっこのうちだよ、シスター』

シスターなら見つけられると思ったのに、そう言ったAは心底つまらなそうな顔をしていた

ノ「隊列くんでチームで逃げなきゃダメだ。各者各チーム能力や得意不得意でカバーし合える割り振りに」

「でも今日一番知りたかったこともわかった」

ノ「うん。

背後はとれる

まずシスター、多分殺すことは不可能じゃない」

「…なあ、ノーマンはAに気づいてたか？」

ノ「いいや、あの時出てくるまで全く」

「…だよな」

唯一見つからなかった、シスターにも、他のどの兄弟にも

ノ「レイ」

「？」

ノ「…いや、なんでもない」