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10話 ページ11
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sideA
足早に図書館へと向かいながら数日で調べたことについて考察を捗らせる
ひとつは僕の視えるものについて
これはあくまで本の内容を参考にした憶測に過ぎないが
どうやら僕の目は、過去、未来、そして一定範囲内の状況が視えるらしい
…この事で分かることは、残念ながら、ハウスを出ていった兄弟たちは皆死んでいるということ
引っかかる点はコニーもレイも目を合わせることで視えたこと
発動条件が"目を合わせる"ならハオやセディ等死亡した人について視えるのはおかしい
もうひとつは何が視えるのかが選択的でないこと
いや、これについてはまだ未知の力に戸惑っているだけで、もしかしたら制御できるようになるかもしれない、多分…
はた、と足を止める
そういえば、一定範囲内の状況把握を試したことがなかった
どこまでが限度なのかを知りたいとこだが、情報量で僕の脳が破裂しかねない
試用も兼ねてハウス全体に意識をめぐらす
…成程
この能力はほんっっっっとうに脳がやられるな
頭がガンガンする
それはそうと、ハウス全体の状況がクリアに分かる
といっても、分かるのはママや兄弟たちの現在位置や行動内容くらいだ
これ、特定の人にフォーカス出来たりしないかな
例えば、最年長組
あいつらコソコソ怪しかったし
意識を彼らに集中させる
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作者名：共感性羞恥 | 作成日時：2023年7月29日 23時
