第56話『神秘的な海からの景色は、』 ページ9
海に潜り、まだ夜明け前の少し暗い神秘的な青をくるくるとひと泳ぎした例の蒼い龍は、
一度海面へと浮上すると、コロに目配せをしてから、
ミミズが進むときのようにお尻だけを海面から出した後、
再びその海に潜っていった。
そして、その大きな長い体をくねくねとなびかせながら、まだ日の昇りきっていない夜明け前の海
の中をスイスイと泳いでいった。
｢えー！？おれっち、お前についていく前提だったのか？！！｣
ブツクサと文句を垂れながらも、慌ててAこと蒼い龍の海面から唯一出ているお尻の部分に降り立つコロ。
それから、どれくらいの時が流れたであろうか。
神秘的な夜明け前の、その思わず息を呑むほどの魅了される景色に、
時が経つのさえ忘れてしまう。
｢あ……｣
日が昇り、夜明け前の静かな空気を漂わせる暗がりの空が、一気に明るくなり、
真夏の太陽を思わせる強い陽射しへと変わった。
それに連動し、太陽の光に反射して、まるで細かい沢山の宝石のようにキラキラと輝く海面に、
思わずコロの口から息が漏れた。
また、蒼い龍から観た海中の景色は、
それはそれはどんな動物達をも魅了させるであろうものだった。
一気に辺りがエメラルドグリーン色に変化し、そして太陽の光を受けて、
キラキラと光るクマノミなどの小魚たち。
目の前いっぱいに鮮やかに広がるピンク色のサンゴ礁。
そして、その中をスイスイと華麗に泳いでいく蒼い龍。
なんと絵になる光景であろうか。
その蒼い龍と、一匹の小犬は人が居るであろう島を目指して、
ただ、ひたすらに宝石の中を駆けていくのであった。
第57話ローグタウン１『天からの落し物』→←第55話『作戦〜〜』
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Rinrin(プロフ) - Rirykaさん» ありがとうございますっ！続き頑張りますっ！ (2017年9月3日 10時) (
レス) id: 496abde9e0 (このIDを非表示/違反報告)
Riryka(プロフ) - Rinrinさんっ！続編読ませていただきましたっ！めっちゃ気になりますっ！頑張ってくださいっ！ (2017年9月3日 10時) (レス) id: 342d566b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rinrin x他1人 | 作成日時：2017年8月3日 0時
