月夜に提灯-2 ページ36
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日本酒が訳の分からないほど進む。
いい意味でなく、悪い意味で。
本当に数分前の私は馬鹿だと思う。この場所じゃあ彼女たちの姿も、会話も全て目に、耳に入ってくるのだ。
多分、相手はロンジュンのファンだったと思う。
Aとは真逆のタイプだなと思った。
Twitterを見る感じでも分かっていた事だったけど。
『まく、びっくりしてたね！ゆうちゃんの顔みて！』
YU「私がマークでもびっくりすると思う、127の現場とか入ったことなかったし。」
『んふふ、かわいい〜、まくとへちゃん、
相変わらずわたしの顔最初に見るとしっぽ生えてるみたいでおかしいや』
YU「贅沢な笑いだな、またTwitter荒れるよ。」
ご最もすぎる。
どういうこと？マーク以外とも仲良いってこと？
はぁ、自分が病むと思って隅から隅まで漁らなかったけどそれが正解なのか不正解なのか分からない。
＿＿＿＿＿自分は土俵にすら立てないのに？
盗み聞きしていることもそうだけど、マークの古参、マークのオキニの姿を見続けていることがなんだか悪いことをしている気分になってしまって、一気に手元のお酒を飲み干す。
喉が熱いからなのか、苦しいからなのか、少し嗚咽しそうになってしまったのは気のせいだと思いたい。
ああ、
マークに会いたい。
マークの声を聞きたい。
そしてまた早くAのことを忘れてしまったフリをしているいつもの自分に戻りたい。
本当に最悪だ。
MK「…………A？と、ユウヌナ？」
たしかに会いたい、声を聞きたいとは言ったけど、
どう考えても今じゃない。
なんでここに居るんだ、よりによって、Aまでいる、ここに。
Aさん、お願いだから何も言わないでよ。
『…え、と……、まく…？』
MK「Aっ、うわぁ、本当に…、
すぐまた会えたね、俺たち。
ヤー、なんでここにしたの？俺はユタヒョンから聞いたからみんなで来てるんだよ。」
心底思う。
マークのために韓国語を勉強しなければよかったと。
そして、やっぱり私はなんでもっと前からマークの事を好きにならなかったんだろう、と。
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作者名：あ | 作成日時：2024年3月6日 2時
