ぬくもり_2

11-9 ページ30

康二side

翌日。

さて、どうなるか。髪を解いて緊張の瞬間。


おー！これは成功！

Aのお望みどおりプリンセスのくるくるの髪。みつあみを緩めにしたおかげでキツすぎずふわふわ。


うわぁ！おひめさまのかみのけだー！

って朝からAのテンションも高い。


『みて！おひめさまのかみー！』

大「おお〜、こうなるのか、すごいね」
辰「かわいい、おひめさまだねぇ」

って兄たちからも好評。

パジャマのまま兄たちに見せびらかしてる。


しまいには、おひめさまだぁ〜ってにこにこ鏡で自分の姿じーっと眺める。それはナルシストみたいやで。


鏡の前から離れないAをなんとか引き剥がして幼稚園の準備をさせる。

今日は休みの俺が送ってって。集合場所でも周りに自慢して回るA。


『きょう、おひめさまのかみなのー！』
「ほんとだ、かわいー！」

ってお友達にも褒められて、えへへって照れて笑うAが可愛くて可愛くて。

あー、カメラ持ってきたらよかった、と思いながら仕方ないからスマホで撮った。


幼稚園から帰ってきた後は一回家に戻って、荷物を持ってなーちゃん家へ行く。

涼太が持たせてくれた手作りのマドレーヌをお土産に。


康「こんにちはー」
「あ、Aちゃんラウくん康二くんいらっしゃい」

さっそく出迎えてくれたなーちゃんママ。

実は今日はラウも連れてきてる。ラウくんもおいでってどこまでも優しいママたち。


康「お邪魔します、これ、お土産、涼太がみんなでって」

「えー、全然いいのに。でも嬉しい、ありがとう！みんなで食べようね」

お土産を渡してるうちに、Aちゃんこっちきて！ラウちゃんも！って2人はなーちゃんとさっちゃんに連れてかれてた。


俺ら以外と遊んでるAとラウを近くで見ることってあんまりないからなんか新鮮。

「みんなドレス着るでしょ？こっちね」
ってなーちゃんさっちゃんママが女の子たちを部屋に連れて行く。


俺ら男子組はお留守番やな、ってラウと二人で待つことに。人の家やからちょっと居心地悪い。


ラウを膝に乗せながら、ラウは王子様なりたい？って聞くと、

ラ「らう、かめんらいだー」

やって。


「そっかそっか、ラウは仮面ラ○ダーか」

まだ王子様とかの年齢ちゃうな。将来王子様キャラとかになったらどうしよ笑

11-10→←11-8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す