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翔太side
もともと俺も美容に興味があるわけじゃなかった。
大学卒業して最初に就職した職場が合わなくて。部署の新入社員が俺一人だったからか毎日ありえないぐらいの量の仕事というかほとんど雑用をやらされて、帰りは毎日日付超えた頃。
上司とか先輩はいい人で仕事できる人だった。だからこそこれ俺一人でやる仕事ですか?って聞けなかった。
そんな生活だったからごはんもあんまり食べられなくなって。兄弟たちはあんまり何も言わなかったけど、かなり心配かけてたと思う。
俺よりちょっと前に就職してた辰哉はそんなことなかったから、俺が要領悪いだけか、と思ったりした。
涼太も俺は何を言っても聞かないってわかってるから、何も言わずごはん置いといてくれたり、お弁当持たせてくれたりした。
でもそんな涼太のご飯ですら食べれなくなっちゃって、ついにある日ベッドから起き上がれなくなった。
おきれない、どうしよう
パニックになる俺を起こしにきた涼太は、大丈夫だからって俺を宥めて職場に欠勤の連絡を入れてくれた。
その日は涼太が定休日で、ずっとそばにいてくれたっけ。
涼「やっぱり食べてないから。最近全然食べてなかったでしょ。痩せたよ」
まったくお腹すかないんだもんって言うと、
涼「食事は基本だから食べないと。何か食べたいものある?」
そのときはほんとに食に興味がなくて、なんにも思いつかなかった。
そんな俺に涼太が作ってくれたのが、雑炊。いつも家族が具合悪くなると作ってくれるやつ。
久しぶりに食べた涼太の雑炊は、あったかくて優しくて、ささくれて余裕なかった心がじんわり温まった。
「うまい…」
涼「そう?よかった、食べれそうだね」
なんて笑顔を向けられたら、涙が出てきた。
「…っ」
涙はどんどん出てきて止まらなくなって。
「ごめっ、止まらない…」
って涼太の前で久しぶりに大泣きした。
そんな俺に涼太は、目擦らないよってティッシュで拭ってくれたり背中をさすってくれたり、俺が泣き止むまでずっと隣にいてくれた。
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江(プロフ) - 日和さん» 確かにそうなっていました…全然気づいていませんでした、教えてくださってとても助かりました!本当にありがとうございます…!何とお礼を申し上げていいのか…また、ご感想もとてもとても嬉しいです( ; ; )修正したので続編もぜひよろしくお願いします! (2020年7月10日 0時) (レス) id: e57f0e2a57 (このIDを非表示/違反報告)
日和(プロフ) - コメント失礼致します。毎日癒されにこの小説を見に来ています!私だけだったら……と思っているのですが続きを見ようと押すとずっと1つ目をループするのです……。私だけだったらすいません(´;ω;`)気になってしまったのでコメントさせていただきました (2020年7月10日 0時) (レス) id: 48743f0b5a (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - かなさん» コメントありがとうございます!!そうですよね、私も入りたいです笑絶対癒されるだろうな〜と思いながら…そう言っていただけてとても嬉しいです!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2020年7月7日 23時) (レス) id: e57f0e2a57 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 偏頭痛ブラザーズ加入希望です (2020年7月7日 0時) (レス) id: b69e89989c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 美緒さん» コメントありがとうございます!!そう言っていただけてとても嬉しく、励みになります。お待たせして申し訳ございませんが、続編に移行したので続編の方もよろしくお願いいたします! (2020年7月4日 22時) (レス) id: e57f0e2a57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2020年6月24日 0時