ぬくもり

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翔太side

無事にお会計も済ませて、家に帰る。


帰りは寝れなかったらしくて、ちょっと酔っちゃったっぽい。

顔が青白くなってるAを慌てて家にいれ、トイレに直行。

でも朝も食べれてないから吐けないっぽくてえずいてるだけ。さすってる背中も熱くてほんとかわいそう…



吐き気がおさまったようでぐったりしてきたからソファに寝かせ、車から荷物を取ってきて、冷蔵庫に入れて。カラカラになった冷えピタを貼り替えて、着替えさせてとりあえず水を飲ませてようやく一息つく。

念のため袋も用意。落ち着いたのか苦しそうではあるものの寝息を立てはじめたからちょっと安心した。いや、これ疲れる、精神的に…




お昼にはまだ時間があったから仕事のメールを一応チェックして、すぐ返信できるものはしちゃって、なんてしてたらもうお昼の時間。食べれるかな…


「A、寝てるのにごめん、ちょっと起きてご飯食べよ」

寝てるけど薬飲まなきゃだから起こす。とろんとしてて今にも目が閉じそう…


あ、食べる前に熱測っとかなきゃ。

体温計を挟ませて、その間に涼太が作っておいてくれた雑炊を温める。

家族が体調崩すと涼太がいつも作ってくれる雑炊、思い出すとあったかくなる味第一位。弱ってるからより染みるんだろうけど。


38.5℃。あー、上がってる。
汗もあんまりかいてなさそうだし、まだ上がりそうかな、なんて予想。



こんな状態で食べられなさそうではあるけど背中にクッションを挟んで少し起こしてやる。

「りょーたが作ってくれた雑炊、食べれそう？」

口に運んでやるとちょっと食べてくれたけど結局3口ぐらい。それだと薬飲めないから、ゼリーも持ってきてあげる。

ゼリーは冷たくて美味しかったらしく半分ぐらい食べてくれた。よかった。


「じゃあ薬のもっか」
薬局でもらった薬たちを出す。

あー、懐かしい。子ども用のピンクのシロップね。あれは甘いからそんなに嫌いじゃなかったんだよね。


シロップは飲んでくれたけど難関、粉薬。飲み込むの難しくってなかなか飲めないし飲ますのも難しい。


…こんな時のためのアイスでしょう。さっき買ってきたアイスをあけ、粉薬を混ぜる。きっと美味しくはないアイスだけど薬だからね。

アイスに混ぜると飲んでくれるっていうのは経験則。俺らもみんなそれで飲んできたというか。


Aもちゃんと飲んでくれて、水分補給もさせてあとは寝るだけ。そんなに薬は嫌がらない子です。

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