私が君を選ぶ番3 (ページ11)

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side緑

緑｢濱ちゃん！？｣

扉から崩れ落ちるようにはいってきた濱ちゃんの近くにかけよる

体は熱く、今までで1番辛そうやった

青｢だ、大丈夫？｣

流星が声をかけてきたが今ここでアルファを同じ空間にいれていいはずはない

でも流星からは不思議とフェロモンにやられてる気はしない

俺の疑わしげな目に気づいたんか流星はヘラっと笑って口を開いた

青｢あー、俺フェロモン？とか感じないみたいなんよ、やからアルファだってことも後からわかってさ｣

青｢だから安心して欲しいんやけど…無理だよな、先生呼んでくるわ！｣

きっと気を使ってくれたんやろう
流星は小走りで部屋を出た

緑｢大丈夫？辛くない？｣

濱ちゃんをベットに横にさせ、水と薬を持ってくる

薬を飲み落ち着いたのか｢ありがとう｣と俺の頭を撫でた

緑｢えと…のんちゃんと遊んでたんだよね？なにがあったん？｣

｢言い難いんやったらええんやで｣と付け加え聞いてみる

濱ちゃんは一瞬言いにくそうな顔をしたけど、｢ちゃんと言わなあかんな｣と微笑んだ

紫｢俺な、望に告白されてん｣

紫｢いやあれは告白ちゃうか…｣

濱ちゃんが自嘲的に笑った

紫｢遊んでる途中でヒートが来てもうて、そしたら望に押し倒されてん｣

紫｢でも好きだって、好きだから抑えられんって言われて｣

濱ちゃんの目から涙が伝った

紫｢俺も許してもうて…ここに痛みが走ったときに気づいたんよ｣

濱ちゃんが指さしたのはうなじだった

紫｢望と俺じゃ違いすぎる、望には将来があるのにこんな俺に縛られる人生なんてあかん｣

緑｢だから逃げてきたん？｣

俺が聞くと濱ちゃんはゆっくりと頷いた
ベットのシーツには染みができている

紫｢せっかく応援してくれたのにごめんなぁ…俺と望はあまりにも違いすぎるんよ｣

紫｢望のこと幸せにできる自信ないねんなぁ、ほんま駄目なやつやな…俺は｣

静かに流れる涙
それを拭わない濱ちゃん

その姿は自分の想いを流しているように見えた