謙信の右腕は、側室でもある。 (ページ8)

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7話ページ8

佐「失礼しました、謙信様。では、俺の褒美を聞いて下さい。」

謙「申して見よ。」

佐「俺を上杉軍の忍びにしてもらえないでしょうか？」

謙「何？」

佐「俺は今、職を持っていないんです。昔から運動神経が良い方なので修行すれば忍びになれると思います。」

謙「…わかった。しかし、使えむようなら、その場で貴様を斬る。」

佐「はい。」

謙「おい、女。貴様は、何がほしい？」

桜「桜です。」

どうしよう・・・

私もこの時代では、職を持っていない。だったら、職を貰った方が良い。

私に何ができる？

料理？

掃除？

いや折角、戦国時代にいるのだから、私しかできない事をしよう…

何か？何か？

その時、私の身体が熱くなった。

まるで、私の中に宿している炎が自分を利用しろと言っているかのように…

そうだ、この時代ならこの力を堂々と使える。

桜「謙信様、私を謙信様の家臣にしてください！」

佐・謙「！」

2人が驚くのは、当然だ。

桜「これを見てください。」

私は、手の平から炎を出した。

謙「！」

今度は謙信様だけ驚いた。当然だ。佐助様には、昨夜見せたのだから。

桜「幼い頃から炎を操る力を持っていました。私は、この力が嫌で嫌で堪りませんでした。ですが、謙信様の側に居れば、この力を何かに使えると思ったんです。謙信様、お願いします。」

謙「…わかった。」

桜「！ありがとうございます！」

謙「ただし、家臣は家臣でも、貴様は今日から私の右腕だ。」

桜「え？」

その時、私は彼のエメラルドのような右目とサファイアのような左目に惹かれていた。