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「…凄い…」
彼女は生まれつき、人よりか霊力が高かったのだ。
けれども、ここまで凄いだなんて。自分が見て来た人たちの中でだんとつで霊力がずば抜けていた。
霊力は透き通っている。その上霊力が豊富。こんな人材が隠れていたとは…
「…?さ、行きましょうか」
彼女は体調が崩れていない。
「まっ、待ってください!」
男性は声を張ってAを引き留めた。
ブラック本丸とは思えないくらい、綺麗なドアを横に引こうと手をかけたのだが、Aは手を下ろし振り返った。
「俺は、これ以上先は行けません。行ってはいけないと命を下されております」
「はぁ…」
「ですので、こんのすけをお使いください」
男性が二度、手を叩きこんのすけとなれた動作でその名を口にした。
するとポンッと軽快な音を立て煙が舞う。やがて、煙が晴れた中には犬のようにお座りをしている一匹の可笑しな狐がいた。
「…貴方様が見習い様でしょうか?」
目をひらけば、くりくりとした可愛らしい目にAを映す。
口を動かし、言葉を紡いだ。
「…き、狐が喋った…?」
「僕は時の政府の式神でございます。ですので、このように喋ることも出来ますし立って歩くことも出来ます。皆様からはこんのすけか管狐と呼ばれております故、そのどちらかでお呼びください。見習い様」
Aのその反応は当たり前なのだ。隣にいる男性はさも当たり前のような表情ですましている。
一方こんのすけも、慣れたようにぺらぺらと長々と自分の説明を口にする。
驚いているAをよそに、こんのすけはその可愛らしく短い手でドアを開けた。
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十六夜 - 続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます! (2022年8月7日 20時) (レス) @page14 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 続きが気になります (2021年12月21日 20時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
雪花 - とても面白かったです! 続きを待ってます! (2021年12月17日 16時) (レス) id: cd1c3bc336 (このIDを非表示/違反報告)
ナナナオ - 更新頑張ってください! (2020年8月23日 21時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
ナナナオ - 与謝野妹,,,恐るべし! (2020年8月23日 21時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅわ。 | 作成日時:2020年2月13日 20時