〈浅沼晋太郎〉クールな兄に愛され過ぎてマジで困ってます。

§3→マジで助けて！ ページ4

「さぁA〜お兄ちゃんとラブラブしような！」


『離せっ！！マジでヤバいんだって！』


今はマジで無理だって！！舞台図終わってないのに………時間が無いんだよ！


『まだ舞台図終わってないんだってば！！』


「………え？」


お兄ちゃんはシュルッと腕の力を緩める。


「それはヤバくねぇか！？だって締め切り明日だろ！？」


「Aちゃんさっきからずっと頭悩ませて大変そうだったから……晋太郎さん手伝ってあげて！」


「確かにずっと考えてんのに書けないのはヤバイな……」


お兄ちゃんも演出家をやっているので気持ちが良くわかる。


忘れたら監督ガチ切れするから怖いんだよ………だからもうお兄ちゃんに頼るしか……！！


『お兄ちゃん！！舞台図書くの手伝って！』


もう嫌とか言ってる暇は無いんだ！！お兄ちゃんしかお願いする人が居ないから！


「可愛い妹が困ってるのにほっとくお兄ちゃんが居るかよ！」


『ありがとうお兄ちゃん！』


…何か一言多かったけど手伝ってくれるから感謝しないとね。


「どういたしまして」


『早くやんないと！』


お兄ちゃんの腕を掴んで椅子に座らせる。


「手伝ってはやるけど書くのはAがやれよ。監督に俺が書いたのバレたらヤバイだろ？」


『分かってるから！んで、ここのアクションシーンの演出をどうしようかと思ってるんだけど……』


私はお兄ちゃんのアドバイスを頼りにどんどん舞台図を書いていく。


やっぱりプロの演出家のお兄ちゃんに頼った方がいいかも。


「………やっぱり仲良いじゃん」


マネジャーはただ私達の事を見守っていたのだった。

§4→ギリギリセーフ！→←§2→お兄ちゃん＝問題

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