最終話【もう、待つ必要はないから。】 ページ37
「寿さん、いつまで寝てるの？」
「んー…あと5分…」
「ちゃんとお弁当も作ったんだから。起きなさいっ！」
あれから。
三井はプロのバスケットボール選手になり、
私は大学を出て、憧れだった雑誌記者として働いている。
今日は三井…いや、寿さんがずっと楽しみにしていた試合。
相手のチームのエースの名前は、流川楓。
そして、ベンチには桜木花道。
.
.
「谷口先輩、おはようございます！」
「元気ねー、相田君」
「そりゃもう、当たり前やないですか!!今日の試合は元湘北高校メンバー同士の戦いですから！」
「ふふ、久しぶりに流川に会えるの、楽しみだなー♪」
「…三井さんが妬く様子が目に見えますわ」
後輩の相田君とともに、記者席に座る。
相変わらず、要チェックや、の口癖は変わっていない。
.
.
後半残り3分をきった場面。
会場に緊張が走る。
寿さんにボールが渡り、見事３Ｐを決め、会場が沸いた。
「あ…」
昔見た、寿さんの綺麗なフォーム。鮮明に蘇ってくる、記憶。
思わず頬を紅潮させた私を、相田君はニヤニヤしながら見ていた。
.
流川vs三井の対決は、三井の勝利で幕を閉じた。
帰ってきた三井に飛びつき、ぎゅっと抱きしめる。
汗のにおいさえ、心地良く感じる。
「Aー…ご褒美ないのか？」
「…仕方の無い子ね」
ちゅ、と軽くキスをする。
が。
.
「…足りない」
「え、」
真っ直ぐ見つめられ、返答に困った。
「え、えっと…」
「あのな、」
.
俺、お前が欲しい。
.
「要するに、
…俺と、結婚してくれてっこと」
思わず溢れる、涙。
もう、もう、もう、
「待たなくて、いいんだね…？
あなたが帰ってくるの、待たなくていいんだね…！？」
「あぁ、もう、ずっと一緒だから。
…もう、待つ必要はないから」
幸せな涙で顔をぐしょしょにした私の額に
寿さんは、仕方の無い子だ、とキスを落とした。
★…END…★
終わり
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葵 - 赤木も高3ですよね?そしたら先輩ではなくて君だと思いますけど? (2023年4月8日 20時) (
レス) @page2 id: b90638a2fa (このIDを非表示/違反報告)
鳥兜 - 瑠佳さん» 返信遅れて申し訳ありません！す、素晴らしいだなんて///ありがとうございます！ (2016年2月1日 1時) (レス) id: 50956f4eaf (このIDを非表示/違反報告)
瑠佳 - キャー ／／／／((赤面)) すごいです！こんな素晴らしいのが作れるなんて〜！ 応援してます♪ (2015年5月16日 6時) (レス) id: bfaf2cc22c (このIDを非表示/違反報告)
Lal(プロフ) - 「夏光大付属高校女子バスケットボール部v(･∀･*)」というグループに入りませんか？ (2014年5月30日 23時) (レス) id: 5635a160d6 (このIDを非表示/違反報告)
鳥兜(プロフ) - 抹茶まりあさん» ありがとうございます＾＾ちなみに私、バスケ部で背番号１４番なんです！！ (2014年2月2日 17時) (レス) id: f19bcce8ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥兜＠殺女 | 作者ホームページ：ないお（´・ω・`）
作成日時：2012年9月10日 19時
