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「一気に現実に引き戻される？」
被さってきた声に、思わず隣を向く。
サングラスで遮られ瞳は見えずとも、口角が上がっており軽く笑っていることが分かった。
「…すご、同じこと思ってた」
「ははっ」
私と同じように柵に腕を乗せネオンの光輝く街を眺める彼は自然な笑顔で笑う。
……やっぱ、り
西島、だ
笑い方も笑顔も、どこか記憶の中の彼と重なる。
声をかけられその瞬間、すぐさま西島かもしれないと思った私は、相当なヤバいやつかもしれない。
……ま、西島は私のことなんか覚えてないか
「なに？やけ酒？」
「…だったら悪い？」
「帰り、車以外でどうするんだろって」
「タクシーでも呼ぶわよ」
「ふーん、そっか」
手に持っている缶ビールの残りをグッと一気に口内に流し込む。
「ははっ、これまた豪快な」
「っはーー……うま」
「俺にも一本ちょうだいよ」
「嫌だわ。何が嬉しくて会ったばっかの男にビール奢んなくちゃなんないの」
「俺が飲みたいから」
「…自己中か」
「どーも」
ニコリ、そんな効果音が似合いそうな笑顔で彼は片手を出してくる。
「……どーぞ」
「…っ……ありがと」
一瞬、彼が動揺したような空気を感じた。
不思議に思った直後、私の左手に乗せられた缶ビールが彼の右手に渡っていく。
「……てか、そっちは？車じゃないの？」
「明日にでも取りに来るよ。今日は俺もタクシーで帰る」
「ふーん」
気が抜けるような返事の後、ビニール袋から二本目の缶ビールを取り出す。
「何本飲むつもり？(笑)」
「そんなの気にしないのー、とことん飲んで忘れるって決めてるんだから」
「飲んで忘れたいこと、あったんだ？」
最近の職場や家族のことを考えるだけで自分の表情が歪んでいくのが分かる。
更にグビッと生ぬるいビールを流し込んだ。
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朔藍(プロフ) - naaaaさん» ありがとうございます！私もNissyめっちゃ好きで妄想しながら書いてます笑 (2022年10月23日 15時) (
レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
naaaa(プロフ) - とても面白いです！Nissy好きなので妄想しながら読んでます。更新頑張ってください！ (2022年10月23日 11時) (レス) id: ab66cc7dba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔藍 | 作成日時：2022年4月24日 22時
