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(貴方side)
「あ、そっちのパウンドケーキもちょっとちょうだい」
「勇次郎ー??」
「なにー」
「なにーじゃないよ!だから、これは_______
「愛蔵にあげるってやつでしょ?」
「まぁ、うん」
でも正直、甘めのものは渡すのがひよりんだけだから彼に食べてもらっても全然大丈夫。
むしろ、彼と私用に甘めのを作ったのだから。
柴崎君(と、ついでにお姉ちゃん)には甘さ控え目の方を渡すつもりだし
でも、そこまで『食べたい』って思ってくれてたらなんだかイジワルしたくなってくる。
「ねー、ちょうだいよ」
「ダメですー、柴崎君とお姉ちゃんとひよりんに渡すからー」
「ふーん、そうなんだ」
「だから_______……ちょ、な、なに…してるの?」
「別にー?」
彼が私の肩に顎を乗せてきた。
か、顔が、近い
「…あれ、Aの顔、真っ紅」
「……っ…」
私の肩に顎を乗せてきた彼がしゃべれば必然的に耳元で話されるようになる。
落ち着き安心するはずの彼の声。
なのに
─────────ドクンドクン
心臓が急激にこれでもかと言うほど活発に動き始め、強く速く鼓動を打ち始める。
「耳も真っ紅」
そう言いながら彼は私の耳に触れてくる。
「…っ……」
「……へーー」
思わず身体がピクリとなってしまえば『いいの見つけた』とでも言うように彼は含みがある声を出す。
……ダメ、だ、心臓が保たない
心臓が破裂しそう
「…っ、は、はい!!クッキーもパウンドケーキも食べていいから!」
このままだと確実に寿命が縮むと確信。
振り向き彼の身体を押す。
どうか私の心臓を解放してやってください
ほんとに過労死しそうですから、心臓が
……私の力で勇次郎をどうにか出来るわけないけど
彼の身体はピクリとも動かない。
「ちょうだいよ」
「だから、いいよって言って_______
「はい」
「んむっ!?」
口の中に広がる甘さと香ばしさ。
驚き彼の顔を見れば、その顔はイタズラっ子のように楽し気に笑っている。
「Aも食べたから僕もいいでしょ?」
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あーー(プロフ) - ハリネコさん» 朔藍です。宮永はまだまだ出します!他のオリキャラも(作者の気が変わらなければ(笑))これからも読んでいただけると嬉しいです!! (2022年1月26日 23時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ(プロフ) - あーーさん» やっぱ面白かったです!あ、これ私の本アカです。宮永キー人物だ…! (2022年1月26日 21時) (レス) @page34 id: 6af24d38bc (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - ハリネコさん» 朔藍です。ほんっとにコメントありがとうございます!最高の褒め言葉です…! (2022年1月17日 18時) (レス) @page28 id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ - いや、なんかもう最高ですね( ´∀` )b (2022年1月17日 17時) (レス) @page28 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - ハリネコさん» こんばんは、朔藍です。4度目のコメント本っ当にありがとうございます!この作品、なんせ作者の妄想ですので!夢小説ですので!(笑)勇次郎これからも凄いかもです(笑)これからもよろしくお願いします! (2022年1月9日 0時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔藍 | 作成日時:2022年1月1日 7時