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(勇次郎side)
突然浮かんできた“好き”という言葉。
確かに、好きだ。
この空気が。この心地よい空間が。
“好き”といっても意味は様々だろう。
友情、信頼、恋情、憧れ、趣味、好み
相手も様々だろう。
友達、家族、芸能人、架空のキャラクター、物
けれど、今思ったのは紛れもなく_____
「?」
「勇次郎…?」
────────ドクンドクン
また、この感覚。
心臓が早鐘を打っているかのように早く脈打ち苦しくなる、最近よく感じるようになったこの感覚。
彼女の頭から手を離し、頬に手を伸ばす。
掌の中に彼女の頬を包み込み、彼女の額と自分の額をコツンとくっつける。
「えっ……あ、…ぅ………」
更に顔を紅く染め、金魚みたく口をハクハクさせる彼女。
互いの息遣いまでも感じる距離。
……こんな表情も、全部
全部、僕だけに見せればいいのに
感じる熱も、透けそうなほど白い肌も、その肌の滑らかさも
僕だけに知られていればいいのに
「……宮永って奴、知ってる?」
「宮永、君?」
「うん」
「知ってるって言うか……クラスメイトだよ」
「…ふーん、そっか」
「あ、ちょっとしか話したりしたことないけど、いい人だと思うよ」
愛蔵もいい奴だと言っていたし、彼女がそう言うのなら宮永はいい奴なのだろう。
……でも
だからこそ
そんな奴が彼女に好意を寄せているのならば。
「そいつと連絡先交換とかしちゃダメだから」
「え、そう…なの?……でもどっちにしろ連絡先交換するまでは仲良くならない気がするけど…」
「ならいいんだけど」
宮永にAを近付けさせたくない
宮永に悪い気はするけれど、そんな自分の正直な思いの方が強かった。
─────嗚呼、そうか。僕は_____
__________Aが好きなんだ
確かに感じたものは、彼女に対する恋情だった。
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あーー(プロフ) - ハリネコさん» 朔藍です。宮永はまだまだ出します!他のオリキャラも(作者の気が変わらなければ(笑))これからも読んでいただけると嬉しいです!! (2022年1月26日 23時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ(プロフ) - あーーさん» やっぱ面白かったです!あ、これ私の本アカです。宮永キー人物だ…! (2022年1月26日 21時) (レス) @page34 id: 6af24d38bc (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - ハリネコさん» 朔藍です。ほんっとにコメントありがとうございます!最高の褒め言葉です…! (2022年1月17日 18時) (レス) @page28 id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ - いや、なんかもう最高ですね( ´∀` )b (2022年1月17日 17時) (レス) @page28 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - ハリネコさん» こんばんは、朔藍です。4度目のコメント本っ当にありがとうございます!この作品、なんせ作者の妄想ですので!夢小説ですので!(笑)勇次郎これからも凄いかもです(笑)これからもよろしくお願いします! (2022年1月9日 0時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔藍 | 作成日時:2022年1月1日 7時