早く堕ちろよ【糸師凛】

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A早く来いなどと冴くんに言われたもんで部屋から音速レベルで出てきましたはい。



マスコミに嫌われちゃうよー、と言うダバディさんにどーでもいいよこんな国。パスポートが切れたから戻ってきただけだし。と返す冴くん。いやまあそうなんだけどね。………うん。そうなんだけどね。冴くんと会ってから白い目ばっかしてる気がするよ私。







「……なんかこのホテル人多くね？」



「あー… 今日はイベントホールで記者会見があるみたい───……」



「………“青い監獄(ブルーロック)”…って…」







凛が参加してるんじゃ…なかったっけ。今朝糸師お母さんから連絡来たんだよな。Aちゃん凛に引っ張って行かれてない？大丈夫？って。



冴くんが帰国してなかったら100％連れて行かれてました。って返したら、あ、結局うちの子たちなのね……いつもごめんねありがとうって返ってきた。なんか私冴くんの周りの人に感謝されまくってる気が。本気で嫌だったら何がなんでも死ぬ気で帰るから大丈夫だけど。







「………A」



「？ 何？」



「このプロジェクト、知ってるのか？」



「多分凛が参加してる。強化選手で全国から集められてるらしいよ」



「あ、えっと…お話中ごめんね。そろそろ行かないと… スペインに帰る飛行機に_______



「キャンセルだ」







冴くんならそう言いそうだなって思ってた。



こりゃ当分は学校行けそうにないな。






「え」



「この国にどんなFW(バカ)が生まれるか

俺が この眼で確かめてやる」










**










「冴くん、私は_______



「ホテルの期間は伸ばしておいた」



「うん、拒否権なんてなさそうですネ。ワカッテタヨ」






　

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