早く堕ちろよ【糸師凛】

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心底つまんなそうな顔してるな。興味皆無って顔に書いてあるよ冴くん(虚無顔)






「こんな国でサッカーするぐらいなら ドイツの大学生とやってたほうがまだマシっすね」



「えっと…

糸師くんキミはPIFAが選ぶ新世代世界11傑(ワールドベストイレブン)にも選ばれていて_______」







記者さんの顔には何とか笑顔が浮かんでいるものの明らかにそれは無理をしている笑顔。雰囲気が“やりずれー…”って語ってる。ほんとどうしよ。私どうしたらいいんだろ。後で謝るとき土下座すべきか。いやそれでも足りないぞこれは。







「_______何か期待や抱負はあるかな？」



「全く興味ないですね。こんな弱小国の代表チームじゃ 絶対世界一になれないし。

CL(チャンピオンズリーグ)で優勝することが俺の夢なんで」







……興味ないって言っちゃった。顔に出てたけど。漏れまくってたけど。そのうち言いそうだなーって正直なとこ思ってたけど。冴くんが始めから興味ないの分かってたけど。世界一しか興味ないもんな冴くん。てか待って立ってる？？え、帰るの？？







「この国には俺のパスを受けられるFW(ヤツ)がいない。

俺は生まれる国を間違えただけです」



「…あ 貴重な時間ありがとう…」



「おつかれーっす。A行くぞ。マネージャー、後よろしく」



「待って待って冴くん。私記者さんにちょっと…」



「俺に付き添う以上に大事なことなんかあるのかよ」



「…………」



「ないならいいだろ。行くぞ」



「ハイ」







全身全霊全力で謝りたいです。なんて言っても『なんでAが謝んだよ。謝罪するようなことしてねえだろ』と言われることなんて分かりきってる。



冴くんにバレないくらいの短時間しか無理だけどせめてもの謝罪をと思って、冴くんが部屋から出たタイミングで勢いよく頭を下げて全力で謝れば逆に記者さんとダバディさんが慌ててた。記者さんいい人すぎた。




　

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