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○
え？お父さん？小さい頃からほぼ縁切ってるのに？
苛立ちと不快感と困惑と意味不明さで訳が分からない。
「もう糸師冴につきまとうのはやめてあげなよ。こんなところにまで来ちゃって。ちゃんと学校行きなさい！」
「ははっ！今の言い方は上手い！」
呆れて言葉が出ないとはこういうときに使うのだろうか。要するに、高校に口出し出来るほどの権限はないから学校に行けと。
……この人たちめんどくさ。話すだけ無駄だ。もういいや、適当に肯定しとこ。
「分かっ_______
「なら俺は今すぐスペインに帰る」
後ろからドアが開く音と同時に聞こえたのは冴くんの声。
鋭く冷たい瞳を会長と監督に容赦なく向けるその姿にポカンとしていれば、ポンポンと優しく肩を叩かれた。振り向けばそこにいたのはダバディさん。
「想像力が随分豊かなんだな。もう知ったことではないが。
行くぞ、A」
「ちょっと待て！スペインに帰るとはどういうことだ！？試合はどうなる！？」
「俺が日本にいるのはAが俺の傍にいることが前提条件だ。その前提条件がないなら俺が日本にいる意味はない。試合は辞退する」
一瞬だけ目が合うと、冴くんは私の腰をグイッと引き寄せ歩き始める。
後ろから『そんなことが許されると思うのか！？』と大声が聞こえたが無視を決め込んでいるのか、冴くんは無反応で私の腰を抱いたまま部屋を出ていく。
冴くんの言葉やら距離の近さやらで一人パニクっていると、腰に回っていた力強い腕の力が緩み離れ、ポンと優しく頭を撫でられた。
「付き合ってるやつ、いないよな？」
「？ いない、けど」
「ならスペインに来い」
「え、私高校生だよ？」
「卒業したら来るか？」
「んー………凛次第かなぁ…」
「それだと一生来れねぇだろ」
「そんなことないと思うよー」
さっきは助かった。ありがとう。と柔らかな笑顔で俺に礼を言うこの女は、やはり気付いていないのだろう。
お前の存在がどれだけ俺の支えになっているのかを。
俺と弟は、お前に対して抱いている感情が異なることを。
まだ告ってねえのかよと言いたい程、俺の弟が長年お前に対して“支え”や“安心感”だけではない感情を持ち続け、小学生の頃からずっとお前を好きだということを。
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みじゅまる。(プロフ) - こんにちは。とても素敵な作品やと思いました、自分、あまり日本語得意ではございませんが仲良くしてくださると嬉しゅうございますわ。これからもよう頑張ってくださいませ。ボードに話しかけるのは駄目でしょうかいな？。仲良くしたいです。 (6月28日 19時) (
レス) id: 2b8d2ab93c (このIDを非表示/違反報告)
朔藍(プロフ) - ハロネコさん» いつもありがと (2023年2月27日 18時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ハロネコ(プロフ) - すき (2023年2月27日 17時) (レス) @page13 id: 6af24d38bc (このIDを非表示/違反報告)
朔藍(プロフ) - 乱中 久さん» 千切くんの方もこっちも読んでくださってるのですか…！！！2作とも読んでくださりコメントもくださり本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2023年2月11日 22時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
乱中 久(プロフ) - コメント遅くなりましたが、こちらの作品の更新もありがとうございます！朔藍さんの書く軽妙なやりとりがとても好きです。これからも更新見守らせていただきます。 (2023年2月11日 20時) (レス) id: e6695fc53b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔藍 | 作成日時：2023年2月2日 21時
