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(勇次郎side)
「私はどっちでも大丈夫です」
まさかの返答に目を丸くする。
誰だってそうなるだろう。
会って数分の奴といきなり同居とか言われてまさかのどっちでも大丈夫。
《あっはは、まぁAがそう言うのは分かってたわよー》
内田さんは始めから分かっていたと言うように電話の向こうで笑っている。
《多分姉の私が言い始めたからあんたに申し訳ないーとか困っている感じだからあんたが好きに選べるようにーとか考えてると思うわよ》
…自分のことを考えていなさすぎじゃない?
お人好しすぎるのではないか、とも思う。
そんな人、いるのだろうか。
ちらりと内田さんの妹と言われている女子の方を見ると何故か僕のスマホに視線を向けながら驚いたような顔をしている。
あ、やば。声が漏れてた?
それにそのリアクションは『なんで分かったの?』とでも言いたげなリアクション。
ってことは内田さんが言ってることは図星…?
……でも、今日行く宛がなくお互いに全く気がないにしろ男女二人で住むというのはいかがなものか。
「あの、私のことは全く気を遣っていただかなくて大丈夫なので」
迷っていたけれどその言葉で、揺らいだ考えが決まった。
……気が引くけど今日はとりあえず泊めてもらおう
そう考えながら内田さんに『失礼します』と言い通話を切った。
「えっと、確認なんだけど君はほんとにいいの?」
いくら人が良さそうとはいえ、マネージャーの妹とはいえ警戒心がないわけではない。
それは僕もで、向こうも同じだろう。
「私は全然大丈夫です。むしろなんかすみません」
カーペットに座り込んでいた女子は立ち上がりながら少し困ったような申し訳なさそうな笑顔で言った。
僕を泊めることを了承するどころか謝ってまできてこちらに全く気を遣わせないような態度と言葉。
……うん、お人好しがすぎない?
会ってほんの数分しか経っていないけれどさっきも思ったな、これ
おかげで今日泊まるところは大丈夫そうだけど
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朔藍(プロフ) - ハリネコ@サブさん» ハリネコさん!!お久しぶりです!!連載中に頂いたコメントでもすっっっっっごく励まして頂きました本当に感謝感謝すぎる泣泣最高の読者様に読んで頂けて好きになって頂けてこれほど作者冥利に尽きるものはないです泣泣ありがとうございます大号泣 (9月13日 18時) (レス) id: 2d55a4ee9e (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ@サブ - 藍朔さん‼お久し振りです。サブから失礼してますハリネコです!久々に読みたくなっちゃって来ちゃいました笑もう五週目とかほんとにこの作品好きすぎてやばーいいい笑何回読んでも最高です! (9月13日 15時) (レス) @page5 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - 相川あゆさん» ありがとうございます!今更で返信遅くてすみません…続きも読んでくださると嬉しいです!これからもお願いします! (2021年12月31日 16時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 推します (2021年10月22日 7時) (レス) id: 1dc4ab95d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔藍 | 作成日時:2021年10月21日 21時