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(勇次郎side)



彼女はそこまで言うとはっとしたように口元を手で押さえた。







「時間がどうかしたの?」



「い、いやー、なにも、ないよ?」







いや、明らかになにか隠してるでしょ





視線を分かりやすく逸らす彼女にイタズラ心がうずく。



昨日のように右手を彼女の左頬に伸ばす。



頬に触れれば、昨日のごとく顔を一瞬で真っ紅(まっか)に染めピシッと動かなくなった彼女。







「……で?なに?時間が、なに?」



「い、…い、や…な、にも」



「じ・か・ん・が?なに?」



「じ、時間……やばくて…」







彼女の目線の先にある時計を見ると針は8時前。



今から出ても30分ほどで着くから遅刻はしないだろう。







「私、今日、日直だから…」







目が驚きで開く。





日直は面倒なことに集配物を教室に昼までにもって上がったり、教室の花瓶の水を変えたり、日誌を書かないといけない。



昼休憩が潰れるのは嫌だから大体は朝早く来てやっている。



謎に植物にこだわりを持つ生物の先生がいて朝早くに行って教室にこれでもかと並んでいる植物に水をやらないと放課後にペナルティをやらされる。



大量の植物に水をやるには少なく見積もっても15分。



去年の副担任でペナルティをやらされたときは、まじで面倒だった。



ぶっちゃけ水を朝やろうが昼やろうがクラスの人は全く分からないだろうに。



でも一組は担任がその生物の奴だったはず。







「え、なんで言わなかったの!?生物の奴、面倒事で有名じゃん!」



「い、いや…だって昨日食器、勇次郎に片付けさせちゃったしー…家を最後に出てもらうわけにもいかないかな……なんて、思いまして」







…まじか



……どれだけ人がいいんだ







「そこまで考えなくて大丈夫だよ。いいから行こ、放課後ペナルティで潰れるよ。嫌でしょ」



「それは困るけど……ちょ、勇次郎!?」







食器をシンクに持っていき水に浸けてからカバンを持ち、彼女の手首を掴む。





荷物の準備していてよかった





玄関の棚に置いてある鍵を掴み外に出て鍵を閉める。



僕のせいで彼女に面倒なペナルティをやらせるのは申し訳なさ過ぎる。



階段を下りると彼女の手首を引っ張りひたすら駅を目指す。



道が確かではないけれど多分合っているはずだ。



 

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朔藍(プロフ) - ハリネコ@サブさん» ハリネコさん!!お久しぶりです!!連載中に頂いたコメントでもすっっっっっごく励まして頂きました本当に感謝感謝すぎる泣泣最高の読者様に読んで頂けて好きになって頂けてこれほど作者冥利に尽きるものはないです泣泣ありがとうございます大号泣 (9月13日 18時) (レス) id: 2d55a4ee9e (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ@サブ - 藍朔さん‼お久し振りです。サブから失礼してますハリネコです!久々に読みたくなっちゃって来ちゃいました笑もう五週目とかほんとにこの作品好きすぎてやばーいいい笑何回読んでも最高です! (9月13日 15時) (レス) @page5 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - 相川あゆさん» ありがとうございます!今更で返信遅くてすみません…続きも読んでくださると嬉しいです!これからもお願いします! (2021年12月31日 16時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 推します (2021年10月22日 7時) (レス) id: 1dc4ab95d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔藍 | 作成日時:2021年10月21日 21時

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