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(勇次郎side)
「……ふっ…クク」
この人、面白いな
こんなことを思うような場面ではないと分かっているけど。
僕が全く思ってもいなかったことを必死な顔で伝えてくる。
「分かってるよ、ありがとう」
そう言うと彼女はほっとしたような表情になり『ではごゆっくりどうぞ』と言い、甘い匂いがするマグカップを片手に持ちソファーに腰を下ろした。
それを確認してから揃えられている黒い箸を持ち、用意してもらった夕飯を食べる。
並んでいる料理は家庭料理という感じ。
初めて食べるのになぜか舌に馴染んでいるように感じる落ち着く味。
黙々と食べ進めながらハッとする。
そういえば、この前。
ファンだという別のクラスの女子が弁当を渡してきたことがあった。
渡してきたというよりは弁当を押し付けて逃げられたのだけれど。
乗り気はしなかったが食べ物を粗末にはしたくなかったのでその日の昼に食べた。
弁当箱を返そうと思い、その女子が言っていたクラスに足を運ぶとキラキラしたような目で見られ、名前を叫ばれたせいで注目の的になった。
視線をものすごく感じたので、面倒なことになる前にとさっさと弁当箱を返して教室に戻ろうとしたら引き留められ希望に満ちた目で感想を求められた。
正直なところ好みの味ではなく、むしろ苦手な味だったのでたまたま通りかかった愛蔵に半分ぐらい押し付けていた。
でも正直に事実を言うわけにもいかなかったのでいつもの営業スマイルを張り付け『おいしかったよ』と一言だけ告げて教室に逃げたわけだが。
彼女も感想を求めていたり…するのだろうか。
だったら面倒だな……
あのファンの人と同じような表情とか行動をされたら上がっていた彼女の株の暴落は間違いない。
一人でそんなことを考えてしまう。
彼女の方に視線を向けるとこちらに背を向けソファーに座りながら放送されているドラマに前のめりになって見入っていた。
こちらを全く気にする様子もない。
その姿を見て、思わず拍子抜けすると同時にほっとする。
『ファンとして気を遣いすぎるとかってのもないはず』
内田さんの言葉はその通りだった。
……うん、完璧に心配損だったな
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朔藍(プロフ) - ハリネコ@サブさん» ハリネコさん！！お久しぶりです！！連載中に頂いたコメントでもすっっっっっごく励まして頂きました本当に感謝感謝すぎる泣泣最高の読者様に読んで頂けて好きになって頂けてこれほど作者冥利に尽きるものはないです泣泣ありがとうございます大号泣 (9月13日 18時) (
レス) id: 2d55a4ee9e (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ@サブ - 藍朔さん‼お久し振りです。サブから失礼してますハリネコです！久々に読みたくなっちゃって来ちゃいました笑もう五週目とかほんとにこの作品好きすぎてやばーいいい笑何回読んでも最高です！ (9月13日 15時) (レス) @page5 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - 相川あゆさん» ありがとうございます！今更で返信遅くてすみません…続きも読んでくださると嬉しいです！これからもお願いします！ (2021年12月31日 16時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 推します (2021年10月22日 7時) (レス) id: 1dc4ab95d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔藍 | 作成日時：2021年10月21日 21時
