突然出会った王子様 7 【染谷勇次郎】

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(貴方side)



結局、今日もデリバリーに行った。



ほんと、なんでなんだろ



今日もハグされたし昨日と違って軽くじゃなかった。



ちょっと拒否っぽい言動を取ってみても思いっきり無視だった。





…よし、取り敢えず、勇次郎に告白のこと、聞こう



勇次郎のこととか川坂さんのことでぐちゃぐちゃになってる頭を少しでも整理しないと





夕飯を食べ終わり、いつものごとくローテーブルで勉強中、紺色のシャーペンを握っている手に力がこもる。





なるべく、自然に



いつも通り







「あのさ、勇次郎」



「……なに？」



「偶々、ほんとに偶々見たんだけど…昨日、告白されてたじゃん？」



「……あぁ、うん」



「あの返事とか、どうしたのかなー…って」



「え」







驚いたような表情で顔を上げた彼。





あ"、やばい



やばいやばい…！



こんなこといきなり聞いたら怪しまれる？







「あ、いやっ、別に私関係ないんだけど！ないんだけどね！なんとなく？この前、私に彼氏できたら的なこと話したしなんとなく！私は関係ないんだけど！」







やばいって、私テンパりすぎだって…！！



なに言ってるの！？



めっちゃ早口じゃん！



関係ないって、めちゃくちゃ関係あるし…！



私の個人的な問題だけど…







「……関係ないなら、言う必要ないじゃん」







関係あるの…！





下がってしまっていた顔をバッと上げれば、彼は明らかに不機嫌な表情になっていた。



眉間にシワが寄り、ワークに落とされている目線は鋭い。







「なんとなく聞いてるだけなんでしょ。Aがそんなに関係ないって思ってるのに言う必要ないじゃん」







いつもより、冷たい声色。





…え、あ、付き合ってる、って、こと…？



大事なことなのに私がなんとなくとか言ったから怒ってる…？







「……ごめん」



「……別に」



「…ごめん。大事なことなのに、なんとなくとか言って」



「…はぁ……」







そんな、溜め息つくほど、怒らせた…？



呆れられた…？





　

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