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先程の質問から、一向に言葉を発さない哀ちゃん。
というより、固まっちゃってて言葉を発せないのかな。
「じゃあ、質問2つ目。
アラックっていうお酒は、知ってる?」
すると固まっていた哀ちゃんの目が見開かれて、こちらを見る。
あ、やっと視線を合わせてくれたね。
ニコッと微笑むと、ビクッとした哀ちゃんがボソリと呟いた。
灰原「…アラック、?」
「あ、アラックのことは知ってるのかい?」
そう聞くもまた何も話さなくなる哀ちゃん。
そっか、なら質問3つ目にいこうかな。
「哀ちゃんは、シェリーっていうお酒知ってる?」
それで確信したのか、自分の身体をその細い腕でぎゅっと強く抱きしめた哀ちゃん。
…そっかそっか、ぜーんぶ君は知ってるんだね。
「ありがとう、色々質問させてくれて。
…じゃあ僕は失礼するね。哀ちゃんの体調も悪いみたいだし」
そしてソファから立ち上がり玄関に向かう。
すると後ろから小さい、か細い声が聞こえてきた。
__貴方は、私の事を恨んでるの…?
…ああ、そんなこと?
そんなの決まってるじゃない。
ドアが閉まると同時に、答える。
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「__哀ちゃんを恨んだことなんて、あの日から1度もないさ」
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作者名:りゃーさん x他1人 | 作成日時:2018年5月19日 13時