【名探偵コナン】僕はただのお客さん。【男主】 (ページ36)

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ピンポーン。

インターホンを押して少し経てば、ドアが開いてひとりの女の子が顔を出した。

「こんにちは、哀ちゃん」

灰原「…山吹さんに、博士の家の場所って教えてたかしら？」

「あ、それはコナン君に教えて貰ったんだよ。それより阿笠さんっているかな。
随分遅くなったけどこの間のお礼がまだだったから…」

灰原「博士なら出かけてるわよ」

「そ、そっか」

じゃあ、哀ちゃんは1人なのかぁ。
そう思っていた時、鋭い視線を感じた。

急に見たら変に思われるから、ゆっくりちらりと視線を感じた方向を見る。

…ああ、彼処からか。

隣の家の２階の窓から人が覗いていたのがわかった。
なるほどね、こういうことか。これは近づけないわけだ。

はぁ、と1つため息を吐く。

そして哀ちゃんに｢じゃあ博士が帰ってきたらよろしく伝えてもらえるかな｣と言って、お礼として持ってきていたお菓子を差し出す。
すると差し出したお菓子ではなく、腕を掴まれた。
｢え？｣とキョトンとしていると、少し笑った哀ちゃんが入ってと言った。

「え、いいの？女の子1人しかいない家に入っちゃっても…」

灰原「山吹さんはひとりの女の子相手に何かするのかしら？」

「いやいやいや、しないですけど！」

クスクス笑わいながら｢どうぞ｣といって、家に入れてくれた哀ちゃん。

からかうの上手だな…哀ちゃん。