【名探偵コナン】僕はただのお客さん。【男主】 (ページ22)

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コナンside

「殺した、って」

灰原「…私だって、わからないのよ。なんで彼女がそんなことをしたのか。
絶対殺されるって分かってたはずなのに…。

…でもこれで、私がアラックに恨まれる理由が分かったかしら？」

「……だったら尚更だ。なんでお前はアラックに怯えてないんだ」

もしかしたら、今、狙われているかもしれないというのに。

灰原のこの話の途中で表情の変化があったのは、マデイラの話になった時だけ。

どうしても、灰原がアラックに怯えている様子は見られなかった。

灰原「…マデイラが殺された原因は、私なのよ？
それにアラックがマデイラのことを愛していたのは、マデイラを見ていたらすぐにわかったわ。

愛していた妻を殺されて、殺された原因になった者はのうのうと生きている。

…恨まれて殺されても、仕方ないわ」

どこか諦めたように、俯く灰原。

……んだよそれ。

……仕方ないってなんだよ。

アラックに同情しないとは言えないが、だからってなんでお前が殺されなきゃいけねぇんだよ。

「…お前は、俺が守るって言ったじゃねぇか」

灰原「…ええ。言ってたわね」

「だったら大丈夫だって。お前は殺させねぇし、死なせねぇ。

＿＿＿＿＿＿＿絶対にな」

にっと彼女に向かって笑う。

すると彼女は薄く微笑みを浮かべ、頬に一筋の涙を流した。