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にゃんにゃんと目の前で鳴く猫と戯れる。
あー、可愛いなぁ。やっぱり動物は癒しの効果があるんだな。
可愛いなぁと思いながら撫でていると、
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_______バァン!
大きい銃声が響いた。
ベチャッと手に付着した、赤いドロっとしたそれは、ゆっくり手を伝って地面に垂れた。
__目の前には先程まで生きていた猫。
__目の前にはもう死んでいる猫。
…あーあ、せっかく可愛かったのに。
「戯れていた猫を急に撃つのはどうかと思うけどなぁ…、
_______ねえ、ジン」
ジン「…黙れ」
「ええ、"黙れ"は無いでしょう。今日は楽しみにしていた初対面なんだからさぁ」
ジン「…楽しみになんざしてねぇ」
そう言って銃を仕舞うジン。
…ま、別に自分も楽しみになんてしてなかったけれど。
廃れた倉庫で向かい合う男性2人。
花もなければ光もない。
なんてつまらない光景なんだろう。
「こんな重苦しい空気、曲のネタにもならないなぁ」
ジン「てめぇがいる時点で重苦しくもクソもねぇよ…」
「そっか。それは良かった」
倉庫の入口に立っているジンに、とある封筒を渡す。
これはジンに頼まれていた資料。
「じゃあ、資料は渡したし僕はもう必要ないよね。
ベルモットが車で待ってるし、待たせ過ぎたら彼女怒っちゃうからもう行くよ。
じゃあね、ジン。また何か資料が欲しくなったら頼んで。今度はウォッカの口からじゃなくて……、ジンの口からね」
ヒラヒラと手を振って倉庫を後にした。
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作者名:りゃーさん x他1人 | 作成日時:2018年5月19日 13時