夜廻 (ページ6)

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双子 : 吉田康平ページ6

一般夢主 × こうへい

こうへい side.

「知ってる ?? 男女の双子って前世で愛したふたりが心中して心中という罪を犯した罰で愛し合えない双子になったんやって。」

夏のある日。君はアイス片手にそう言った。

『ほーん。じゃあ俺らは来世、双子やな。』

笑いながら返すと君は

「何言ってんの、康平は来世でも雄平さんと双子でしょ。」

何処か赤い君の頬を撫でる。

『もう彼奴とはうんざりやって。』

子供のように笑うと彼女のアイスがポタポタ蕩ける。

「今世は康平と心中しなきゃね。」

ラムネの水色の硝子玉をころころ鳴らす。

『どうしたん。』

冗談のように笑っていた彼女から真剣な眼差しが見えたような気がして。

「死ぬんだったらね、康平と一緒に死にたいの。死なんて怖いでしょ？だから、来世では双子になっちゃうけどね。」

ニヤリと微笑む君に惹かれて、手を伸ばした。

『せやな、死にたくなったらな。』

「。康平って病み気質あるからね。死にたくなったら言ってね。」

どうせ死にたくなっても、僕はまた君の笑顔を脳裏に写し出して。
どうしても死ぬ事が出来ない、君の呪い。