あの生意気系後輩が帰ってきました。

frankfurt. ページ40

「お誕生日おめでとうございます！会いたかったですほんまに！」

長谷部「ええ？ほんと？嬉しい、俺も会いたかったよ、え？いいのこれ、ありがとう！」

目の前には同じチームの先輩、誠くん。そして、彼女になったばかりのスタッフA。

会わせたくなかった...

Aは2018年のW杯で自分の中のやる気が変わったらしい。それは長谷部くんのおかげ！と散々言っていた。

まあ俺からしたらつまらない。やって同じチームなんやで？いくら先輩やってそれは許されへんやろ。

デュッセルドルフでプレゼントなんかも買ってもうて？誠くんは最高やな。

長谷部「顔に出てる」

鎌田「心は広い方なんすけどね」

「どこがや」

どこがや！なんて言いながら、あとこれは日本からのお土産です！って言って色んな袋を開封したり手渡したりしている。俺へのお土産の時より多いやん。なんやねん、ほんまに。

別に、誠くんに取られるとか取られないとかの問題じゃなくて。そこは安心しまくってるんやけど、なんか変なとこつっかかってまう。

知らへんやん、誕生日なんて。やったら俺の誕生日の時に会いに来た方がええやろ。なんで彼氏より先輩やねん。誠くんもAもいてこましたろか。



あー！あかん。誠くんが昔のクセでAの頭ポンポンし始めた。これはあかんやろ。許せる？許せる男なんかおんの？おかしいやろ。

我慢の限界。

鎌田「すんません、誠くんでもAは譲りません。用事も終わってるし、帰ります」

えぇ？って変な目で俺を見てるAの服の首元をグッと掴んで店から出た。

「嫉妬魔かまちゃん？」

鎌田「ちゃうわ」

「えぇ？じゃあ何魔？」

調子乗ってんなぁ

鎌田「お前、俺が女の子と遊んでたら散々言うくせになんなん？」

すると、ぅ、と声にならないような声を出して下を向くA。死ぬほどかわええ。

「大地こそ、調子乗ってたらホテル戻るからな」

あ、それはあかん。帰ってもうたら俺の心折れてまう。そろそろAも帰国やねんけど。それまで一緒に居たいやろ！



鎌田「ん〜、分かったから！じゃあAも俺嫉妬させへんようにして、自重しろよ？」

「まぁ、長谷部くんと毎日LINEするのも控えます」





...は？それは聞いてへん。

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長谷部さんお誕生日おめでとうございます！(時差)

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