あの生意気系後輩が帰ってきました。

report. ページ27

一応ドイツは明日がラスト。ということで、全く会えてなかった滉と拓磨に会いに行こうと思う。


今度は鎌田大地という男にも許可をとって。

許可とるまでに勇気居んねんな。昨日は散々やったし、色々と。


でもまだ朝早いし、寝てる大地を起こす訳にもいかんくて。とりあえず布団から起き上がって準備だけしようと思っていると、腕を掴まれた。

「また起きてた？」

『...いや、今起きた。今度はどこ行くんすか』

絶対に嘘やろ、寝起きの声ちゃうやん。

「んー、滉と拓磨んとこでも行こかなって」

『ふぅん、無茶やけど...ええんちゃう？』


でも小遣いはやらへんからな って！酷いやろ！！




最安値で行けるのは鉄道っぽくて、大地にもちゃんとこの鉄道使いや、とかここで乗り換えすんねんで、とか色々教えてもらった。

いつもと違ったのは、なんかあったらすぐ連絡するんやで って過保護な言葉。ちょっと朝からドキってした。ちょっとだけな。

...

「グーテンモルゲーン」

板倉「......Tschüs」

なんて言うたか分からんかったけどドアを閉められた。酷いて。

板倉「いや...なんで居るの？」

とりあえず寒いでしょ、入りなさいって通してくれた！板倉の壁クリアした！


ドイツになんで居るかっていうことと、最近のことと、あとは一応大地のことも話した。

板倉「えぇっ！？嘘っしょ！ガチ？」

話したらそれはもうずっと困惑してた。えぇ？！あの生意気兄妹が遂に結婚？！ってずっと騒いでた。結婚してへんし生意気兄妹ってなんやねん、初めてやわその異名。

板倉「ちょ、いや、それは電話切っちゃったわ...」

「え、誰かと電話してたん？」

板倉「あの、福田師王っていう高校生、ボルシアMG決まってるんだよ」

いや、え？失礼極まりないやろ。どっちにも。師王くん可哀想やな？！そんで話してみたかったけど！？

「え、話してみたかった」

板倉「今からでも電話する？」

「先輩の特権使うな」

...
Tschüs・・・さよなら(親しい感じ)

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