メンバーの妹を誘．拐．しました【桃】

#誰…？ ページ36

莉菜side




さとみさんと話をしているといきなりインターホンが鳴った








「ちょっと待ってて」








袖で涙を拭って部屋を出るさとみさん







私はさっきさとみさんに言おうとした事を頭の中で再生させていた








さとみさんといると頭がおかしくなっちゃってる気がする。









私はさとみさんが嫌いなはずなのに。







「おまっ、勝手に入るな！」







「良いじゃん別に。てか鍵つけすぎｗ防犯対策ばっちりじゃん」









よくこの家に来る男の人がやって来たようだった。









「あっ、その部屋はっ…」






「どしたの？やましい事でもあるの？」






「いっ、いや…そういうわけではっ…」







「じゃあ良いよね？」









部屋ってここのこと…？








私は急いで布団に潜り込んだ。








初めてだった。








こんなに助けが怖いと思ったのは。









扉の開く音がして人影が中に入ってきた









「…何もないのか、つまんな」









「お前…俺のこと疑ってんのか…、」









安心したその時だった。








布団が引き剥がされたのは。









『…っ、！？』









「やっぱり…赤嶺莉菜ちゃん、だよね…」








可愛らしい顔の男性がそう言って私の頭を撫でた









「…っ！！おいころん！！触るな！」








「誘.拐.犯の分際で何言ってるの？」








“ころん”さんがそう言うとさとみさんは黙る









「…今からお兄さんに電話するから待ってて。」









そう言ってスマホを取り出した。








私はころんさんのスマホを奪い取った。








『今はっ…、まだ良いですっ…』







「…は？何言ってんの。スマホ返して？」









そう言って近づいてくるころんさんが今度は怖くて仕方がなかった。

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